【ワシントン=望月洋嗣】米紙ワシントン・ポストは1日、3日に開幕する核不拡散条約(NPT)再検討会議で、米オバマ政権が核兵器保有数を初めて公表すると報じた。保管中や廃棄待ちの核弾頭を含むすべての核兵器数を明らかにすることで、すべての核保有国に削減を義務づけたNPT体制を強化する狙いがあるとみられる。
同紙は複数の米高官の話として、クリントン米国務長官が、3日の再検討会議で予定される演説で公表する、と伝えている。同長官の前に演説するイランのアフマディネジャド大統領は、米ロを含む核保有国の削減努力不足を批判する可能性があり、米国は核保有数を明確にすることで批判に歯止めをかける狙いもありそうだ。
米政府内には、全保有数の公表への反対意見もあり、米高官の一人は公表は最終決定されていないとしている。