「ハイ・ソウル・フェスティバル」妨害デモ隊に賠償命令

 昨年5月にソウル広場で行われた「ハイ・ソウル・フェスティバル」で壇上を占拠し、デモを繰り広げたとして、主催者側のソウル市とソウル文化財団がデモ隊8人を相手取り、損害賠償を求めた訴訟の判決が29日、ソウル中央地裁であり、同地裁はデモ隊8人に2億487万ウォン(約1700万円)の支払いを命じた。

 今回の判決は、地方自治体が違法デモを起こした主催者ではなく、デモ参加者だけを相手取り損害賠償を求めた訴訟で、その責任が認められた初めてのケースだ。

 同地裁民事37部は同訴訟で、「違法デモで行事が中止されたことでソウル市のイメージが失墜し、信用度が低下、残りの期間の行事に悪影響を及ぼしたことが認められる」と述べた。

 続けて「集会の自由は無制限ではなく、法に従う制限がある。当時行われたデモは現行法に従っておらず、憲法上、集会の自由の保護の範囲内にあるとはいえない。デモ隊8人がデモを主導したわけではないが、デモに参加し、行事を妨害した者に責任を問うのが、集会の自由を不当に制限するとはいえない」と説明した。

 同地裁によると、キャンドル集会1周年を記念するデモ隊の一部が昨年5月、ソウル広場でハイ・ソウル・フェスティバル行われていた最中に壇上を占拠し、旗を振ってシュピレヒコールを叫ぶなどしたため、行事が中止された。

 ソウル市とソウル文化財団は、直接的な財産被害があり、イメージが失墜したとして、デモ隊8人を相手取り2億3000万ウォン(約1900万円)の損害賠償を求める訴訟を起こした。これより先に8人は、ほかのデモ隊らと現場で違法デモを起こしたとして起訴され、有罪判決を受けていた。

鄭漢国(チョン・ハングク)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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