スポンサー疑惑:接待内容が記された手帳をすべて確認

 いわゆる「検察スポンサー疑惑」を調査している検察調査団(団長、蔡東旭〈チェ・ドンウク〉大田高等検察庁長)は29日、疑惑を主張している某建設会社のチョン元社長(51)を呼び、直接事情を聴いた。

 チョン元社長はこの日午後1時30分ごろ、釜山拘置所から釜山高検に出向き、高検11階の映像録画室で8時間にわたり、事情聴取を受けた。聴取はチョン元社長の弁護人であるチョン・ジェソン弁護士も立ち会って行われ、最初から最後まで録画された。今月26日に拘束執行停止の取り消しにより再収監されたチョン元社長は、27日に調査団から出頭を求められたが、弁護士法違反容疑に対する刑事裁判の日程と健康上の理由から拒否していた。

 聴取は、検事に金品や接待、性的な接待などを提供したと記録されているチョン元社長の手帳のコピーを基に、その内容が事実かどうかについて、細かく確認するという形で行われたという。

 この手帳は釜山地検が昨年初め、チョン元社長に対し、警察での人事に関連して5000万ウォン(約423万円)を受け取った容疑で捜査した際に押収、コピーをとった上でチョン元社長に返却されていたものだという。また検事への接待が、チョン元社長が詐欺と弁護士法違反の容疑で5-7回にわたり取り調べを受けたことと関連があるのかどうかについても、聴取が行われたという。

 チョン弁護士は「調査団が追加の聴取が必要と要請してくれば、積極的に協力する方針だ。チョン氏も被疑者になることを甘受する意向を明確にしているため、透明な捜査が行われることを期待している」と述べた。調査団は、今後もチョン元社長を何回か出頭させて事情を聴く方針だという。調査団はチョン元社長への聴取が終了すれば、今度は現職の検事28人に対する事情聴取を開始し、またチョン元社長が接待に使ったと証言している小切手なども追跡して、資金源や使い道などについて確認する計画とのことだ。

釜山=孫章薫(ソン・ジャンフン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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