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【石平のChina Watch】「開き直り大国」の恐ろしさ (3/3ページ)

2010.4.29 07:52
このニュースのトピックス上海万博
上海市内に設置された万博のマスコット「海宝」(共同)  上海市内に設置された万博のマスコット「海宝」(共同)

 とにかく、民間人から政府まで、今の中国では、「自分たちはちっとも悪くない。すべては相手が悪いのだ」といった「開き直りの精神」がいたるところで貫徹されている様子である。

 考えてみれば、昔の中国人はそれほど恥知らずの人間たちでもなかった。友人や親族を密告することや教師を殴り殺すことが「革命的英雄行為」だと褒めたたえられた毛沢東の時代から、中国人は徐々に善悪の分別を失っていった。

 さらに、トウ小平の時代、政府が天安門で行った自らの虐殺行為を「正しい措置」だと正当化して開き直って以来、自分の過ちを絶対認めないことが、この国と国民のスタイルとして定着してきた。

 このような国民と政府に対して、日本人はよほど慎重に対処していくべきだし、あまり深く付き合わない方がよいのではないかと思う。ましてや、中国を相手とする「東アジア共同体構想」うんぬんというのは幼稚極まりない妄想以外の何ものでもなかろう。

                   ◇

【プロフィル】石平

 せき・へい 1962年中国四川省生まれ。北京大学哲学部卒。88年来日し、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。民間研究機関を経て、評論活動に入る。『謀略家たちの中国』など著書多数。平成19年、日本国籍を取得。

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上海市内に設置された万博のマスコット「海宝」(共同)

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