哨戒艦沈没:犠牲者の家族協議会、国民に感謝の意

声明文を発表、政府に3項目の要求も

 哨戒艦「天安」沈没事故の犠牲者の家族による協議会(家族協議会)は29日、犠牲者46人の合同葬が終わった後、これまで関心を寄せ、共に胸を痛めた国民に対し感謝の意を表した。

 家族協議会はこの日、声明文を発表し、「誇り高き大韓民国の息子である、『天安』の乗組員46人が天国へ旅立つに当たり、寂しい思いをしないようにと、最後まで見守ってくださった国民の皆様に深く感謝の意を表する。誇り高き46人の勇士を暖かい場所へ送り、われわれ家族協議会は日常生活に戻ることができる。『国民』(の励まし)が、息子や夫を失った悲しみを希望に変えられる力になった」と述べた。また、「引き裂かれて無残な姿になった『天安』の船尾や船首を目の当たりにし、多くの親たち、そして妻たちは嘆き悲しんだ。生きて帰ってきて、われわれの息子になった『天安』の乗組員たちや、遺族を慰め、世話をしてくれた海軍の兵士たち、そして、共に悲しみ、慰めてくれた国民の皆様がいたからこそ、われわれは新たな希望を見出すことができた」と綴った。

 また、荒い波や、暗く冷たい海の中で、『天安』の乗組員46人の帰還のために最善を尽くしたすべての人たちや、捜索活動中に殉職した故ハン・ジュホ准尉に対しても、感謝の意を述べた。

 一方、家族協議会は政府に対し、「二度とこのような悲劇的な事故が起こることがないよう、強固な安全保障体制を構築してほしい」「『天安』の46勇士に対する追悼事業に特別な関心を払ってほしい」「事故原因や真相の究明を、透明かつ公正な手段で行ってほしい」という3項目の要求事項を発表した。その上で、「今回の事故により、海軍兵士たちの士気が低下することがないよう、細心の配慮をしてほしい」という、海軍兵士の家族としての思いを伝えた。

 今月25日から始まった合同葬の期間中、多くの遺族や関係者たちが焼香所を訪れ、涙を流した。26日には、救助された乗組員52人が、事故発生時刻の午後9時22分に合わせて弔問し、また27日には捜索活動中に殉職した故ハン・ジュホ准尉の遺族が、28日には第2延坪海戦(2002年)の戦死者の遺族14人が焼香所を訪れた。海軍は、合同葬が始まった25日午後2時から、告別式が始まる直前の29日朝7時までに、約2万7800人が京畿道平沢市の第2艦隊の代表焼香所を訪れた、と発表した。46人の旅立ちを見守った遺族たちは30日、ペンニョン島近くの事故現場を訪れ、故人の冥福を祈る合同慰霊祭を行う予定だ。

平沢=パク・ジンヨン記者

キム・カンハン記者

【ニュース特集】哨戒艦「天安」沈没

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

このページのトップに戻る