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【石平のChina Watch】「開き直り大国」の恐ろしさ (1/3ページ)

2010.4.29 07:52
このニュースのトピックス上海万博
上海市内に設置された万博のマスコット「海宝」(共同)  上海市内に設置された万博のマスコット「海宝」(共同)

 上海万博PRソングの盗作疑惑の一件は、盗作されたとされる岡本真夜さんが楽曲の使用を許諾したことで一段落と思われたが、渦中の中国人作曲家の所属する音楽会社が公式声明を発表し、盗作であることを強く否定した上で、疑惑を指摘してきた人々を「下心のある人間」だと罵倒(ばとう)したのである。

 2つの楽曲が非常に類似していることは科学的方法によっても検証済みだし、上海万博事務局はPRソングの著作権にトラブルが発生していることを認めている。同事務局が岡本さんの所属事務所に楽曲の使用許諾を申請したこと自体、問題の楽曲が盗作であることの何よりの証明であろう。

 つまり、誰の目から見てもそれが盗作であることは明らかだし、盗作という行為は当事者にとっても恥じるべきことであろう。にもかかわらず、当の疑惑者は露ほどの恥の意識も見せることなく、岡本さんの寛大さに感謝することもなく、むしろ「盗人たけだけしい」というべき態度で、「盗作でない」と堂々と開き直ったのである。

 その並ならぬ「神経の太さ」は大半の日本人の度肝を抜くものであろうが、実は今の中国では、悪事を働いた人が「悪」を悪とも思わず、「恥」を恥とも感じず、むしろ開き直って自らを正当化するのが「国民的流儀」となっている。

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上海市内に設置された万博のマスコット「海宝」(共同)

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