哨戒艦沈没:悲しみに沈んだ全国、焼香所に70万人(下)

 焼香を終えたソウル市恩平区の主婦キム・ヒョンジュさん(47)は、「46人の行方不明者のうち1人でも生存していることを希望していたが、それが絶望に変わった時、本当に耐え難い気持ちだった。再びこのような悲劇が起きないよう、国家が存在感を示さなければならない」と訴えた。

 外国人も若き魂を哀悼した。フランス人のアレクサンドル・ピブリさん(28)は、「統一され、こんな悲劇が二度と起きなければと願っている」と話した。28日には、カタールのアブドゥルラーマン・アル・タニ都市計画相も弔問に訪れた。

 「艦内は狭くて恐ろしかったはずだ。どうか安らかに眠ってほしい」「息子たちよ、美しい場所で静かに眠ってくれ。君たちを愛している。そして、申し訳ない」「永遠に忘れない兄弟たちよ、安らかに」-。市民たちは口々に犠牲者の冥福を祈った。

 同日午前6時から午後11時までに焼香所を訪れた市民は約8000人を数えた。25日からの合計では約4万4000人に達した。国防部によると、全国52カ所の市民焼香所と軍部隊に設けられた92カ所の焼香所を訪れた弔問客は約70万人を数えたという。

 京畿道平沢市の海軍第2艦隊司令部で告別式が始まった午前10時、沈没現場に近いペンニョン島の海岸では、陸海空軍の兵士、島民ら約400人が犠牲者46人の鎮魂祭を行った。

 インターネット上でも追悼の動きが目立った。海軍のウェブサイトに設けられた「サイバー焼香所」には、29日だけで約5800人、これまでに約6万9500人がアクセスした。「空の星になってほしい。彼らの犠牲はさらに輝くことだろう。戦友たちよ、愛している、大韓民国最高の勇士たちよ」「『天安』は不滅だ。祖国を守るための終りなき航海が再び始まる」などといった追悼メッセージは約8500件に上った。ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)サイトのサイワールドの掲示板にも、「海軍副士官の試験に1次合格した。海はわれわれに任せてほしい」といった書き込みがあった。

 ポータルサイトのネイバー、ダウムの追悼掲示板には同日午後9時までに、それぞれ10万4000件、1万4300件の追悼メッセージが寄せられた。あるネットユーザーは「咲くことのなかった3月の花よ、君たちは間違いなく英雄だ。安らかに」と書き込んだ。

チェ・ソンジン記者

ヤン・モドゥム記者

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朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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