哨戒艦沈没:勇士たちにささげる最後の敬礼(下)
作戦中の一部艦艇を除く海軍第2艦隊のすべての艦艇と将兵は、勇士46人の最後を見送った。故人の英霊たちが軍歌「海へ行こう」に合わせて会場から出ると、埠頭に停泊していた10隻以上の艦艇は一斉に汽笛を鳴らした。将兵たちは制服を着て甲板に立ち、故人に向けて海軍最高の礼遇である「対艦敬礼」を行った。空には海軍正帽と制服を象徴する黒と白の風船3000個が飛ばされ、勇士46人を見送った。
平沢海軍宿舎の住民400人以上やウォンジョン小学校の児童270人など、周辺の地域住民も沿道に白い菊の花を供えて、涙で故人を見送った。
この日午後3時、大田市の国立顕忠院で行われた埋葬式では、チェ・ウォンイル天安艦長が抱えていたイ・チャンギ准尉(39)の遺影から順に、棺が土の中に下ろされ、土が盛られた。墓地には将兵の氏名と階級が刻まれた木製の碑が建てられたが、1カ月後には碑石が立てられる。合同墓地の最前列には、「この地は2010年3月26日に西海岸での任務を遂行中に犠牲となった天安勇士46人が眠る場所です」という表示石が設置された。将校に進級したイ・チャンギ准尉も、遺族の意向に沿って、将校墓地ではなくこの場所に埋葬された。合同墓地の向かい側50メートル先にある将校第3墓地には、救助作業中に殉職したハン・ジュホ准尉(享年53)の墓地が設置された。
埋葬が始まると、遺族の目には、もう枯れ果てたと思われた涙がまた流れ出した。広さ165平方メートルのこの合同墓地では、その後も遺族の泣き声が絶えなかった。
第2延坪海戦で負傷し、天安沈没事故で散ったパク・キョンス上士(曹長に相当)の母イ・ギオクさん(59)は、遺体を安置しながら、「ああ、キョンスや」と泣き出した。遺体が見つかっていないチェ・ハングォン元士(上級曹長に相当)の一人娘ボベさん(8)は、最後まで涙を流さなかったが、父の墓地を去るときに耐えていた涙があふれ出した。キム・ギョンス上士(34)の母は、墓地の前に座って木製の碑を抱きながら、「会いたくてたまらないのに、これからどうやって生きていけば良いのか。愛する息子よ。すまない、息子よ」と泣き叫んだ。
黄大振(ファン・デジン)記者
平沢=李永民(イ・ヨンミン)記者
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