呉銀善隊長、ヒマラヤ14座の完全制覇認定へ

カンチェンジュンガの登頂認定が再び論議呼ぶ可能性も

 ヒマラヤの8000メートル級の山14座の完全制覇を成し遂げた呉銀善(オ・ウンソン)隊長(44)が29日、ベースキャンプへ帰還したことで、記録認定に向けた手続きが近く行われる見通しとなった。呉隊長は、体力を回復するためベースキャンプで休養した後、ネパールの首都カトマンズへ移動し、アンナプルナ第1峰(標高8091メートル)への登頂について認定を受ける予定だ。

 認定を受ける際、テレビ局の取材陣が同行すること自体に問題はないが、昨年5月のカンチェンジュンガ(標高8586メートル)への登頂認定が再び論議を呼ぶ可能性が高い。呉隊長のライバルで、スペインの女性登山家のエドゥルネ・パサバン(36)が、「呉銀善はカンチェンジュンガの頂上とは違う場所で写真を撮った」と主張したためだ。呉隊長と共にカンチェンジュンガへ登ったシェルパ(少数民族の登山ガイド)のウンチュ・ダワ氏(39)は、「パサバンはカンチェンジュンガで、われわれが設置したロープをつかんで頂上へ登った」と証言した。

 ヒマラヤへの登頂を認定する国際的な取り決めは特にない。ネパールの観光省による認定もあるが、登山家たちの間では、カトマンズ在住の英紙タイムズの元記者エリザベス・ホーリー氏(87)が発行する「ヒマラヤ・データベース」による認定が、正式な認定とされている。呉隊長がカトマンズへ行くのも、ホーリー氏との面接に臨むためだ。

 一方、ネパールにある33の高山への登山について許可権を持つネパール登山協会(NMA)は、呉隊長が「女性として初めて、ヒマラヤの8000メートル級の山14座に登頂した」と認定した。NMAのアン・チェリン会長は、AP通信のインタビューに対し、「呉銀善は世界で最も高い山々にすべて登頂を果たした最初の女性だ。われわれは彼女の成功を喜び、誇りに思う」と語った。

陳仲彦(チン・ジュンオン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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