全教組リスト:「一文無しになっても公開続ける」

 ハンナラ党の趙全赫(チョ・ジョンヒョク)議員は28日、全国教職員労働組合に所属する教員のリストを公開し続ける場合、1日に3000万ウォン(約252万円)の罰金を払わなければならないという法院(裁判所)の決定に対し、「大韓民国の政治に対する死刑宣告であり、大韓民国国会に対する死刑宣告だ」と批判、「真っ向から闘い続ける」と述べた。ハンナラ党の指導部も、「議員の積極的な議会活動を妨げる法院の決定は受け入れがたい。趙議員の活動を100%支持し、さまざまな形で助ける」との姿勢を示した。

 趙議員は同日、国会本会議での意見陳述で、「国会議員が所有する情報があるならば、発表して世論を形成し、国民に知らせるのが義務であり、権限だ。この法院の決定を受け入れれば、国会議員の責務を表決と対政府質問、法律案発議程度に制限されることになる」と述べた。

 趙議員はまた、「一人で闘うには微力で怖いが、同僚議員や国会議長、国会法制司法委員会が関心を持ってくれれば力になる」とし、協力を要請した。

 その後、趙議員は本紙との電話インタビューで、「(毎日3000万ウォンずつ払えば)数日後には自分の財産をすべて使わなければならないかもしれない。しかし、これが怖くてリストを取り下げれば、自ら大韓民国の政治家、国会議員であることを否定することになる」と述べ、リスト公開をやめる考えがないことを明らかにした。

 国会公職者倫理委員会が今月2日に発表した国会議員の財産公開の内訳によると、趙議員の財産は6億6852万ウォン(約5610万円)。リスト公開を22日間続ければ「一文無し」になる。家族は心配していないのかと尋ねると、「聞かれるまでもなく、昨日妻が、“国民の知る権利も重要だが、妻の生きる権利も重要だ”というメールを送ってきた。政治家の夫を持った罪だと思ってほしいと答えた」と話した。

 ハンナラ党指導部は同日、「党の法律支援団を中心に趙議員の訴訟活動を支援するなど、さまざまな方法で趙議員の議会活動を支援する」と述べた。党幹部の関係者は、「国会議員の1カ月の給料は数百万ウォンにすぎないのに、法院が1日に3000万ウォンという大金を支払うよう決定したのは納得しがたい。司法部による立法権侵害だ」と非難した。

 地方選挙企画委員長を務める鄭斗彦(チョン・ドゥオン)議員は同日、党会議で「全教組は地下組織でもないのに、なぜリスト公開を拒むのか分からない。これはやましいことがあるという意味だ。こうした判決を下したのは、立法部と国会議員を無視する“やくざ判決”だ」と主張した。

 一方、民主党の盧英敏(ノ・ヨンミン)報道官は、「法を作る国会議員の資格で法を無視した趙議員の高慢さが、今回の法院の審判を呼んだ。趙議員に、判決さえも拒否するのかと尋ねたい」と非難した。

辛殷珍(シン・ウンジン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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