海軍ヘリ墜落:霊岩で告別式

 全羅南道珍島沖上空で海軍第3艦隊所属のヘリコプターが今月15日、哨戒任務中に墜落した事故で、犠牲となった乗組員4人の告別式が28日午前、全羅南道霊岩郡三湖邑の同艦隊司令部体育館で行われた。

 告別式は大雨が降りしきる中、第3艦隊葬として執り行われ、遺族のほか、金盛賛(キム・ソンチャン)海軍参謀総長、金仲連(キム・ジュンリョン)合同参謀本部次長、李介昊(イ・ゲホ)全羅南道行政部知事、金三烈(キム・サムヨル)木浦地方海洋港湾庁長、同僚兵士ら約500人が参列し、故人の冥福を祈った。

 軍楽隊が葬送曲を演奏する中、故人に対する敬礼で始まった告別式は、犠牲者の略歴紹介、追悼の辞、宗教儀式、献花と焼香、弔銃発射と黙とうの順で進んだ。

 亡くなった操縦士のクォン・テハ少領(32、少佐に相当)をはじめとする故人の略歴が相次いで紹介されると、遺族らは故人と過ごした日々を思い出し、涙を流した。イム・ホス上士(33、曹長に相当)の2歳になる娘が母親の胸で眠る姿は周囲の胸を打った。

 葬儀委員長を務めた林鍾澈(イム・ジョンチョル)第3艦隊司令官は弔辞で、「最後の瞬間まで、墜落しつつあるヘリの機上で最善を尽くした彼らを全国民とともに永遠に忘れない」と述べた。

 故人と苦楽を共にした戦友による追悼の辞が読み上げられると、告別式は深い悲しみに包まれた。亡くなったホン・スンウ大尉(25)の同期に当たるキム・チャンヒョン大尉は、「どれだけ叫んでもなぜ返事がないんだ。わたしの足りない部分を補ってくれた君と過ごした時間は思い出へと変わっていくのか」と涙を流しながら語った。

 告別式が執り行われる間、故人をしのぶ遺族のすすり泣きが聞こえ、兵士らは涙を流し、沈痛な雰囲気が式場を包んだ。

 告別式が終わり、遺体が霊きゅう車に乗せられると、その行く手を遮ろうとした遺族が意識を失って倒れる場面もあった。故人らは同日午後、大田市の国立顕忠院に埋葬された。

 事故機は今月15日午前8時58分に珍島の南東沖14.5キロ地点で交信したのを最後に墜落し、二人が死亡、二人が行方不明となった。

霊岩(全羅南道)=金性鉉(キム・ソンヒョン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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