哨戒艦「天安」沈没事故の犠牲者46人の葬儀四日目となる28日午後、第2延坪海戦（2002年）の戦死者遺族14人と参戦兵10人が、京畿道平沢市の海軍第2艦隊司令部にも受けられた代表焼香所を訪れた。震える手で献花した遺族らは、46人の遺影を静かに見つめながら、第2延坪海戦にも参戦していた故パク・キョンス上士（曹長に相当）の遺影の前でしばらく立ち止まっていた。

　故ハン・サングク中士（軍曹に相当）の母ムン・ファスンさん（66）は、「今回犠牲となった息子たちのことを思うと、悲しみとともに悔しさと怒りがこみ上げてくる」と言って涙をぬぐった。第2延坪海戦当時、今回犠牲となった故チェ・ジョンファン上士の代わりに高速艇チャムスリに乗船し、戦死した故パク・トンヒョク兵長の遺族らは、チェ上士の遺族に会い、二人を懐かしがった。弔問を終えた第2延坪海戦参戦兵らもパク上士の遺族と会い、故人とともに勤務していたころについて話をした。当時、上等兵として参戦したクォン・ギヒョンさん（29）は、「8年前に何とか生き残ったパク上士が今回このようなことになるとは。胸が張り裂けそうだ」と語った。

　平沢市のウォンジョン小学校5年生と6年生の児童170人はこの日午後、代表焼香所を訪れた。故ナム・ギフン元士（上級曹長に相当）の息子ジェミン君（13）など、故人の子どもたち6人がこの小学校に通っている。ジェミン君と同じクラスのキム・ヨジンさん（13）は、「クラスメイト全員がジェミンを励ますために手紙を書いた」と述べた。ソウル市江西区のヘッピッ保育園と麻浦区の麻浦幼稚園の児童50人余りは、ソウル広場の焼香所に設置された46人の遺影の前で、小さくお辞儀をした。ユン・スンボム君（6）は、「軍人のおじさんたちが生き返ってくれればいいのに」とつぶやいた。

　財界関係者や芸能人たちもソウル広場を訪れ、犠牲となった兵士たちの冥福を祈った。午前中には鄭夢九（チョン・モング）現代・起亜自動車会長、玄貞恩（ヒョン・ジョンウン）現代グループ会長、姜正元（カン・ジョンウォン）国民銀行頭取らが訪れ、朴泰俊（パク・テジュン）元首相も10人の側近と共に、沈痛な表情で弔問した。映画俳優のチャ・スンウォンさんは「国民の一人として、国の不幸を見過ごすことはできなかった」と述べた。人気グループBIGBANGのT.O.P（本名：チェ・スンヒョン）さんは、「同年代の兵士たちがこのように犠牲になったと思うと、悲しみがさらにこみ上げてくる」と述べた。ベレー帽をかぶった陸軍特殊戦司令部所属の隊員40人余りは、犠牲となった仲間たちの遺影の前に白い菊の花をささげた。

　重家駐韓日本大使、カラフィ駐韓チリ大使夫妻ら各国の外交官も焼香所を訪れた。哀悼の思いが込められた市民の弔意録は130冊以上になった。海上兵541期のキム・ジドク上等兵は「戦友たちよ、西海（黄海）の冷たさを忘れて安らかに眠ってほしい。君たちの崇高な犠牲は決して忘れない」と書き込んだ。

　46人の勇士の葬儀が始まった今月25日からこの日夜9時まで、平沢の代表焼香所を訪れた弔問客は2万6200人を超えた。国防部はこの日までに軍関係者、政財界関係者、児童・生徒、外国人に至るまで、全国51カ所の市民焼香所と91カ所の軍焼香所に50万人以上が訪れたと試算している。全国の市民焼香所は29日夕方6時まで設置されている。

平沢＝パク・ジンヨン記者

ヤン・モドゥム記者

【ニュース特集】哨戒艦「天安」沈没