ドジャース傘下のマイナーチームのコーチを務める元横浜ベイスターズ監督、山下大輔氏(58)が、2年目のシーズンを米・アリゾナで迎えた。キャンプで認められ、順調にアメリカンドリームの階段を上っていく者があれば、失意のまま去る者もいる。それぞれの人生が交錯するメジャーの“支度部屋”で、山下氏が見たものは……。
球場に響くしわがれ声
「You gotta work!」(『ユー ガラ ワーク』と聞こえる)。あちらと思えばまたこちら、砂漠の中に広がるドジャースキャンプ場にしわがれた声が響く。超意訳すれば「おまえたちはとにかく一日中練習してりゃいいんだ」といった感じだろうか。声の主は1996年まで20年間にも渡ってドジャースを率いたトム・ラソーダ元監督、今年9月に83歳になる。「私の体にはドジャーブルーの血が流れている」といってはばからない名伯楽の新しいシーズンが、また始まった。
野茂英雄がかつてメジャーに移籍した当時の監督として、日本にもなじみが深いだろうラソーダ。その信条は「修行の身である若手に休みなど要らない」というものだ。困ったことにこのラソーダ精神はチームに脈々と受け継がれていて、3月は1日も休日がなく、私も宿舎に帰って「バタンキュー」の日々が続いた。確か去年は1日だけとはいえ、休みがあったはずだが……。
厳しいサバイバルレース
投手の球数制限に象徴されるようにアメリカは故障を抑えるべく、極力体をいたわりながらやっていると思われがちだが、ここにあるのはもう1つのアメリカだ。
3月に始まるマイナーのキャンプはシーズンに向けて選手を3A、2A、1A(2チームある)に振り分ける“仕分け”の期間でもある。マイナーリーグの中でも一番下のランクである1Aのチームからもお呼びがかからず、「もう帰っていいよ」といわれる選手もいる。マイナーのキャンプは一番多いときで170人ぐらいいるが、とにかくアメリカは見切りが早く、出入りが激しい。顔ぶれも毎日のように変わる。それほど厳しいサバイバルレースを何十年と見てきたラソーダ。「おまえたちに休みはない」は親心と思って間違いない。
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