北朝鮮館内にある噴水=1日、日吉健吾撮影
英語で「人民の楽園」と書かれている北朝鮮館の内部=1日、日吉健吾撮影
アフリカ連合館の中で観客を集める巨大な美術展示=1日、関口聡撮影
台湾館(左)と中国館=1日、日吉健吾撮影
台湾館は、巨大な中国館とは、大通りを挟んで向かいに立つ。中国館の脇に寄り添う香港、マカオ両館とは異なる微妙な位置だ。
台湾メディアによると、上海万博の公式サイトは当初、中国館について、本体と省市連合館、香港、マカオ、台湾各館の「3部分から構成」と紹介。国内扱いに気づいた台湾側は昨年12月、万博事務局に抗議した。結局、本体と地区館の「二つで構成」との表記に変更。台湾側は、同館は「外国国家館区に属する」と強調する。
家族4人で台中市から来た公務員の女性(52)は「香港館のような位置は受け入れられない。我々は台湾が一つの国家だと思っているから」。
中国館に次いで2番目に広いのがアフリカ連合館。サッカー場3面分もある広大なホールに、42カ国が共同でブースを設けた。独自に出展した国を含めると、アフリカからの参加は約50カ国。大阪万博の13カ国、愛知万博の30カ国を大きく上回る。
中国はアフリカ諸国などを援助する代わりに、石油など資源を確保している。この万博でも総額1億ドル(94億円)の基金を設けてアフリカ諸国など途上国の参加を支援した。胡錦濤(フー・チンタオ)国家主席は、上海入りしたコンゴ共和国やガボンの大統領らと会談するなど万博外交も繰り広げた。(上海=奥寺淳、琴寄辰男、小林哲)