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井岡、史上3人目高校6冠達成/兵庫国体
<兵庫国体ボクシング:少年ライトフライ級>◇5日◇決勝◇西宮市立中央体育館
次は北京五輪だ-。ボクシング元2階級世界王者・井岡弘樹氏(37=井岡ジム会長)のおい、井岡一翔(かずと、大阪・興国高3年)が史上3人目の高校6冠を達成した。少年の部ライトフライ級決勝で、片山聡一郎(福島・磐木二)に2回1分9秒RSC(レフェリー・ストップ・コンテスト)で完勝。現在プロの粟生隆寛(習志野)大迫亮(花咲徳栄)以来の高校6冠王となった。将来はプロ志望だが、来春の大学進学後は2年後の北京五輪を目指す。
多彩なパンチがさえ渡った。1回。ファイターの相手に左ジャブで主導権を握った。2回。相手が前に来ないと見るや、距離を詰め、パンチの回転力で圧倒。1分9秒、RSCで高校最後の試合を決めた。
控えめな17歳らしく小さくガッツポーズ。「高校での集大成なんで、3年間やってきたことを出そうと思いました。最近の中で一番いい試合でした」。おじの井岡会長も「自分の17歳の時より間違いなく上。まだまだ強くなれる」と絶賛。3月の早生まれからくる体格的なハンディを、筋力トレーニングと毎日20キロのランニングで補ってきた。
史上3人目の6冠については「8冠とりたかったので残念。粟生さんの記録を抜きたかったけど…」。2年以降は国内の高校生相手に負けなしだったが、1年時にインターハイ決勝と国体1回戦で敗退。出場できない1年春の選抜を除く完全制覇をのがし、悔しがった。それでも、2年連続3冠は02年の粟生に次いで2人目。偉業には変わりない。
すでに東京の大学への進学を決めている。将来の夢はおじの達成できなかった「世界3階級制覇」だが、その前に「北京五輪のメダル獲得」を目指す。「もっと練習して、体作って頑張りたいです。上には上がいますから」。近年、世界レベルの向上に伴い、日本の五輪出場枠は減少。アテネでは五十嵐俊幸(東農大)ただ1人だった。北京への道は険しいが、並外れた精神力と努力で突き進むつもりだ。【大池和幸】
[2006年10月6日11時53分 紙面から]
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