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非常事態宣言4州に=原油流出拡大、過去最悪懸念も−米南部沿岸

5月1日18時31分配信 時事通信

 【ワシントン時事】米南部ルイジアナ州沖の石油採掘施設の爆発事故により大量の原油がメキシコ湾に流出している問題は、海底油田の封鎖作業が難航、大量の原油が沿岸部に迫っている。メキシコ湾に接するミシシッピ、アラバマ、フロリダの各州は30日、前日のルイジアナ州に続き非常事態を相次いで宣言。4州で大規模な汚染被害が懸念されている。バートン大統領副報道官は1日、オバマ大統領が2日に沿岸地域を訪れる予定であることを明らかにした。
 米メディアによると、海底油田からの流出量は1日80万リットル以上とみられ、これまでに少なくとも600万リットルが流出した。1日の流出量は約400万リットルとの推計もあり、流出が長期化すれば、1989年にアラスカ沖で起きた原油流出事故(約4200万リットル)をしのぎ米史上最悪となる恐れがある。
 今回の爆発事故後、流出した原油の帯は長さ約200キロ、幅約110キロに拡大。その広さは東京都の面積の約10倍に相当する。沿岸の一部に原油は漂着し、ルイジアナ州ニューオリンズ南東約110キロでは黒い油まみれの水鳥が確認された。
 ワシントン・ポスト紙(電子版)によれば、ルイジアナ州は米国沿岸湿地帯の約40%を占め、魚介類の有数の繁殖地。野生動物や希少植物など生態系への深刻な影響が懸念されている。
 英メジャー(国際石油資本)BPは爆発後、海底油田に無人ロボットを送り込み、流出元の遮断を試みているが、成功していない。 

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最終更新:5月1日23時21分

時事通信

 

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