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TORABAN Tantou Kisha ColumnCOLUMN INDEX

Vol.2009-02 プロでの第一歩をスタート! 新人選手入寮 合同自主トレーニング

1月11日(日)、兵庫県西宮市の阪神鳴尾浜球場に隣接する虎風荘に、2009年度の新人選手7名が入寮を果たした。

一番乗りとなったのはドラフト1巡目指名の蕭一傑投手(奈良産業大)。この日は奈良産業大の監督の車で虎風荘に到着。蕭投手が入寮の際に持ち込んだのはノートパソコン。松坂大輔投手や日本ハムのダルビッシ有投手の投球フォーム等を自分自身の投球フォームと比較(分析)を行ったり、台湾の両親とパソコンに内蔵しているカメラを使い、コミュニケーションを図るなど、蕭投手にとっては必需品となっているようだ。


藤井宏政 選手

二番目に到着した選手は育成枠3巡目で指名の藤井宏政内野手(加古川北高)。藤井選手が持ち込んだのは、昨年の甲子園出場時の写真と金本知憲選手の著書。公立高校から甲子園出場を果たした高校時代の仲間の写真と、これからプロの世界でプレーするのに向け、意識等を学ぶ為に手に入れた一冊の本だった。


野原祐也 選手

周囲を驚かせたのは育成枠1巡目指名の野原祐也外野手(BCリーグ 富山サンダーバーズ)。1m30cmある長尺バットを虎風荘の自室に持ち込んだ。通常のバットは86〜87cmぐらいだが、その約1.5倍の長さとなる。練習でスイングスピードをつける為、その長尺バットを使い1日500回はスイングをするそうだ。

そして午後3時、東西から4人の新人選手が虎風荘に到着した。ドラフト2巡目指名の柴田講平外野手(国際武道大)と、3巡目指名の上本博紀内野手(早稲田大)。柴田選手は「イチロー頭脳−目標を達成するための思考法」と言う本を持参。九州からの新幹線の中で熟読していたそうだ。特に『身体が大きくなくても身体の使い方を覚えれば大きな人に劣る事は無い』と言う言葉が印象に残っているそうだ。本人もプロの世界では身体は大きな方ではないだけに、これからこの言葉を忘れず、プロの世界に挑むことを決意した。ドラフト3巡目指名の上本選手は、大学時代から愛用のグラブと、新しくプロ仕様で作った2種類の計3つのグラブを持ち込んだ。


柴田講平 選手


上本博紀 選手

ドラフト4巡目指名の西村憲投手(九州産業大)は、低反発のまくらのほか空気清浄機、加湿器などを持参し、プロの世界でこれまでよりも更に健康管理に気を使う。また2度寝防止の目覚まし時計も持ってきたようだ。
育成枠2巡目指名の吉岡興志投手(常盤大)は体重計を持参。ドラフト指名直後は久保田投手ばりの大きな身体が話題となったが、年末の新入団発表会では100キロ以上あった体重を93キロまで減量。しかし正月に2、3Kg体重が増えたこともあり、これから『マイ体重計』に乗るクセをつけ、減量に努める。


西村 憲 選手


吉岡興志 選手

そして1月13日(火)一軍、ファームの監督コーチ陣が見守る中、新人選手の合同自主トレーニングが開始した。初日の合同自主トレーニングを終えた新人選手たちの感想と、これからの抱負について伺った。

■蕭一傑投手
「まだ初日なのでそこまでキツくなく、これから(ペースを)上げていきたいです。みんな同期ですが、いいライバルでもあると思います。ブルペン入りはトレーナーと相談して入りたいと思います。今後の自主トレーニングで大切にしたいことは『走り』です。」

WBC台湾代表の第1候補に選出されている蕭投手は、自主トレーニングの第3クールでブルペン入りする可能性が高い。

■柴田講平外野手
「キツいメニューもマイナスに考えず気持ちよくやろうと思っていたので、ダッシュも楽しく出来ました。ロングダッシュ10本はさすがにキツかったのですが、軽やかな走りを意識しました。」

■上本博紀内野手
「久しぶりに緊張感のある練習が出来たので清々しいです。大学の練習に比べて人数が少ない分、短時間で濃い内容の練習でした。持久走は苦手ですが守備、バッティング、走塁などの技術面でしっかりとアピールしていきたいです。」

■西村憲投手
「最初は報道陣の多さにびっくりしました。一日でも早く雰囲気に慣れて集中して練習に取り組んでいきたいです。真弓監督には挨拶だけをしましたがカッコ良かったです。」

■野原祐也外野手
「ちょっと疲れました。緊張はしましたが充実して練習が出来ました。寮の食事が美味しくて、ステーキが出たので嬉しかった。体重はベストから5キロ増えているので食べすぎにも注意です。」

■吉岡興志投手
「緊張してすごく疲れましたが、体力的には大丈夫です。キャンプからガンガン投げていきたいので、投げられる身体を自主トレーニングで作っていきたいです。」

■藤井宏政内野手
「初日は軽めと聞いていたので、ランニングでは足を上げてフォームを意識して走りました。キャンプに向かってしっかり足腰を鍛えて全力で行いたい。高校生は一人なので、若さをアピールしていきたいです。」

新生真弓タイガースの新人選手7名たちが満員の甲子園球場でのプレーを夢見て、プロでの第一歩を静かにスタートさせた。

どんな球にも食らいついていき、無心になって結果を出す!・・・関本選手