日本のボクサーがモンティエルに挑戦状
モンティエルに挑戦状を出した山口賢一=都内のホテル
衝撃の4回TKOで前WBC世界バンタム級王者・長谷川穂積(真正)のV11を阻んだWBC・WBO世界バンタム級統一王者フェルナンド・モンティエル(メキシコ)への挑戦に日本のボクサーが名乗りを上げた。激闘から一夜明けた1日、WBOアジア太平洋Sバンタム級暫定王者・山口賢一(フリー)がモンティエル陣営の宿舎である都内ホテルを突撃訪問。知人の英語教師の力を借りて完成させたという英文の「挑戦状」を王者に叩き付けた。
山口はかつて大阪帝拳ジム所属のバンタム級の日本ランカーだったが、日本未公認のWBO関連王座へ挑戦する道を選び、09年5月、日本ボクシングコミッションに引退届を提出。任意引退扱いとなり、日本でのプロ活動を制限されながらも、同年12月、豪州でWBOアジア太平洋Sバンタム級暫定王座を獲得した。現在はWBOのSバンタム級で5位にランクされる世界ランカーだ。
「ファイトマネーなしでもいいし、どこへでも行く」という熱意を込めた挑戦状をモンティエル陣営のスタッフに手渡したところ、熱狂的ファンの日本人がファンレターを渡しにきたと勘違いされ、お返しとしてモンティエルの直筆サインをプレゼントされる“ハプニング”もあったが、最終的には挑戦の思いを伝えることに成功。「今でもベストの階級はバンタム級。ぜひ挑戦したい」と話す異色ボクサーのアポなし突撃は果たして実を結ぶのか。
(2010年5月1日)
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