1日午前7時20分ごろ、富山県上市町の立山連峰・剱岳(標高2999メートル)東側の早月尾根で、登山中の宇都宮市平松本町、会社員、喜多真佐人さん(48)が雪崩とともに滑落したと、同行の仲間から110番があった。県警山岳警備隊が約700メートル下の谷で喜多さんを発見。ヘリコプターで救助したが、全身を強く打っており間もなく死亡を確認した。
県警によると、喜多さんは職場の山岳会の男性2人と29日から入山。仲間の2人にけがはなかった。
また1日午前11時50分ごろには、同県立山町の黒部ダム近くの御山谷(標高約1450メートル)で幅約20メートル、長さ約10メートルにわたって雪崩が発生。山スキーのパーティー男女10人のうち、男性2人が巻き込まれた。県警山岳警備隊が約50メートル先の雪中から救助したが、1人が死亡、1人が手や足を打って重傷。
県警によると、重傷を負ったのは東京都板橋区栄町の会社員、藤原豊さん(61)。死亡したのは埼玉県の60代の男性とみて確認を急いでいる。
10人は同じ大学のワンダーフォーゲル部OB。一緒にいた人の話では、雪は塊の状態で崩れたという。【小林祥晃】
毎日新聞 2010年5月1日 20時28分(最終更新 5月1日 20時45分)