【シンガポール共同】日本、中国、韓国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の計13カ国がコメ78万7千トンを国際備蓄し、食料不足に陥った国に支援する「ASEANプラス3緊急コメ備蓄制度」の創設に基本合意したことが29日明らかになった。
東アジアのコメを主食とする国が協力し合い、食料の安全保障を強化する狙いがある。10月にカンボジアで開催予定のASEANプラス3農相会議で合意文書に署名する見通しで、新たな国際協力の枠組みが本格的に稼働する。
備蓄制度はコメの価格安定、災害時の支援、貧困対策など多様な目的に対応する。
各国のコメ拠出量は日本が25万トン、中国が30万トン、韓国が15万トン、ASEANが8万7千トン。一部は実際に倉庫に保管し、迅速に人道支援を実行できるようにする。残りの大部分は、各国が保有する在庫のうち拠出可能な量をあらかじめ申告しておく方式とする。