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<職能開発総合大>「募集停止」方針を撤回…厚労相が勇み足

5月1日15時0分配信 毎日新聞

 厚生労働省所管の独立行政法人「雇用・能力開発機構」が運営する職業能力開発総合大学校(相模原市)の4年制課程(定員720人)について、「来春以降新規募集は停止」と表明していた長妻昭厚労相が、こっそり方針を撤回していたことが分かった。海外からの留学生受け入れが決まっていることを知らずに発言し、その後事務方から「国際問題になる」と説得されたため。「政治主導」を演出しようとして、勇み足となった格好だ。

 同大学校の4年制課程は職業訓練の指導員養成を目的としている。政府は雇用・能力開発機構自体は廃止する方針だが、大学校に関しては厚労相の諮問機関、労働政策審議会職業能力開発分科会が今年3月、「引き続き、指導員の養成訓練や再訓練を的確に実施していくべきである」との報告をまとめている。

 ところが、長妻氏は4月12日の同省独自の事業仕分けで、来春以降新卒者の募集はやめ、大学校の役割を現職の指導員の再訓練に特化する考えを示した。さらに在学中の学生が全員卒業した後、14年度には4年制課程を廃止すると明言した。

 長妻氏の発言にびっくりしたのが厚労省の担当者だ。大学校は毎年フィリピンやタイなどアジアの9カ国から留学生を受け入れており、来春も12人の入学が決まっている。日本語研修で9月に来日するため、各国は既に留学生送り出しの準備を進めている。

 同省幹部は「今さら取り消せば各国に出向いて謝罪しなければならない」と長妻氏を説得し、長妻氏も考えを改めた。

 留学生受け入れは、政府開発援助(ODA)の事業で、卒業生は出身国で技術者養成の柱になる人材として期待されている。それでも、長妻氏は12年度には募集を停止したい考えで、厚労省は今月にも労政審で議論を始める。【鈴木直】

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最終更新:5月1日15時0分

毎日新聞

 

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