4月23日現在の、立山、剱岳を中心とする北アルプスの積雪は、
○ 室堂平(標高2,450m)で700cm(昨年620cm)
○ 黒部ダム(標高1,450m)で50cm(昨年0cm)
○ 馬場島(標高750m)で60cm(昨年0cm)
で、昨年よりも多くなっています。
標高の高い所では、今後も降雪時の表層雪崩が予想されることから、谷筋や傾斜地では十分に注意すると共に、標高2,000m以下の所では、ブロック雪崩やスノーブリッジの崩壊等に注意して下さい。
今回の画像は4月21日に県警ヘリ「つるぎ」から撮影したものです。
5月15日までは剱岳周辺の定められた区域での登山、スキー等には、富山県登山届出条例に基づき登山届の事前提出が必要ですので注意して下さい。
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剱岳西面(早月尾根上部)

平成19年のゴールデンウィークには早月尾根上部で滑落事故が起きています。約1,000mの滑落でしたが、奇跡的に軽傷で済んでいます。アイゼンの引っ掛けやバランス崩しには、稜線では特に注意しましょう。
剱岳東面

頂上から手前の尾根が源次郎尾根、その右の谷が長次郎谷、左の谷が平蔵谷です。左下の大きな雪渓は剱沢です。
剱岳西面(池ノ谷右俣・左俣)

池ノ谷は右俣、左俣ともに上部は雪で覆われています。
室堂周辺

真中より右寄りの台形のピーク右端が雄山です。その右下が一ノ越、その下の大きな建物が室堂ターミナルです。中心からやや左下の雪がないところが地獄谷です。地熱でここだけ雪がなくなっています。場所によっては雪の下が空洞になり、有毒ガスが溜まっている場所もあるので近寄らないようにして下さい。
奥大日岳・大日岳

手前から新室堂乗越、奥大日岳、中大日岳、一番奥が大日岳です。影でやや見づらいですが、雪庇の張り出しがわかります。稜線を歩くときは雪庇の出ている方に近づき過ぎないようにしましょう。また、雪庇の崩壊により大きな雪崩が発生することもありますので注意しましょう。
立山東面(タンボ平)

真ん中の大きな雪の斜面がタンボ沢です。斜面の左上が東一ノ越です。現在のところ、全体が雪で覆われています。タンボ沢下部は大きな滝があり下降できません。黒部平駅へ向かうようにして下さい。
また、タンボ沢に入るつもりが、誤って御山谷をそのまま下降してしまうケースが頻繁にありますので、天候(特に視界)が悪い時は無理をせず、ルートの確認は確実に行うようにして下さい。
御山谷最下部

御山谷は中間付近から下で穴が空いており、下部ではかなり川が出ています。右端の緑色の部分は、黒部湖の湖面です。
御山谷上部

左上のコルが一ノ越です。御山谷の上部はほとんど雪で覆われています。