コラム

2010年04月27日号

【知られざる権力者】
裏社会と表社会をつなぐフィクサー「現代日本の闇の支配者」の条件


●コメントに対する反応
 本誌が「『日本の闇の支配者は誰か』を考えている。山口組なのか、大手ゼネコンなのか、有名地上屋なのか、はたまた投資マフィアと呼ばれる金貸しなのか、政治家なのか、労組のボスなのか」とコメントしたところ、「支配者はいくつもの顔を持ち、自分は安全なところにいて様々な人を操る人のこと、あなたのコメントはおかしいよ」という反応があった。

●かつては児玉誉士夫氏が、
 かつては児玉誉士夫氏(1911年2月18日ー1984年1月17日)という政財界のフィクサーおり、昭和20年代の後半から51年2月、ロッキード事件がアメリカで問題化するまで約25年余の長い間、「闇の政府」を作り、黒幕の名をほしいままにした。昔は銀行、大手証券、電鉄、ゼネコンなどには「怖い人が必ずいた」が、今は聞かない。
 児玉には比べようようもない存在だが、平成のはじめには佐藤茂氏という人もいたが、佐藤氏も平成6年8月22日に亡くなった。揉め事があっても、裁く人がいないのである。

●政財界のフィクサーの条件
 勿論、現代でも全くいないわけではないが、私の言う条件にかなっているとはいえない。政財界のフィクサーの条件は

@ 権力の中枢に影響力を持っていること。
A 何人かの国会議員を意のままに動かせること。
B 国税、検察、警察の上下につながるパイプを持っていること。
C マスコミからミニコミ、インターネット紙・誌に至るまでパイプを持っていること。
D 表社会と裏世界の橋渡しが出来ること。
E そこそこの資産を持ち、けちでないこと。
F 依頼人の権益を護る、獲得に力のあること。
G 国際情勢、特に国際金融に強いこと。
H 弁護士、医師に強い人脈を持っていること。
I 外国要人の夜の接待に気の配れること。
J 表の顔を持っていること。

 さて、あなたの周囲にこういう人はいますか。いたとすればその人の周りには必ず人が集まっているはずだ。


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