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| 越生町の立体地図を作製中の山岸さん |
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| ときがわ町役場にある町全景の立体地図 |
ときがわ町役場本庁舎入り口に、町の全景の立体地図がある。大きさは縦８０㌢横１２０㌢。作者は町立明覚小の理科支援員で同町瀬戸元下の山岸信之さん（５７）だ。
「旅行が好きで各所を巡ったが、観光地で見たような立体地図が地元にもあれば便利だと思った」のが製作のきっかけ。消防署職員だった３０歳のころに、余暇を利用し、旧都幾川村の縮尺１万分の１の大きさの地図を作り上げた。今までに、旧都幾川村を２点のほか、ときがわ町、東秩父村を各１点製作し、それぞれの自治体に寄贈した。同町総務課の桑原和一さん（５５)は「新たに町に転入する人や町外から観光に来た人たちが、町の全体像をつかんでいただくのに役立っている」と話す。山岸さんの作品に込める思いは伝わっているようだ。
作品を一つ仕上げるのに、約半年かかる。平面の地図を読み取り立体的な形状に仕立てていくことは、手間のかかる作業だが「細かい作業が好きなため辛いとは思わない。山を立体に起こすのが醍醐味です。この辺りは、起伏の多い土地なので楽しい」と語る。
地図は、独自の手法で製作している。当初は、専用の材料ではなく、風呂のマットやおがくずなど、身の回りのものを用いたが、現在は専用の材料を仕入れに遠方まで足を運ぶ。
山々を表現するのに塗料をペイントしていたが、木の質感を表すためにジオラマ用の粉を振りかけるなど、地図の意匠も技法も進化している。間もなく、５作目の越生町の立体地図が完成する。
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