中国地方のガソリンスタンド(GS)で店頭価格の引き上げが相次いでいる。卸値の上昇分を吸収しきれず、今月中旬から1リットル当たり4〜5円値上げする店が目立つ。中国地方のレギュラーガソリンの平均価格は8週連続で上昇しており、ゴールデンウイーク(GW)中の家計の負担も増えそうだ。
広島市中区のGSは卸値の上昇を受け、今月中旬にレギュラーの現金価格を1リットル当たり5円上げ137円にした。周辺の店で4〜5円の値上げが相次いだため同調した。店長は「連休直前の上昇を避ける狙いもある」と明かす。
この店では元売りの卸値が今月に入り計6・5円上がった。同店を経営する会社の役員は「上昇分を吸収しきれず、価格に転嫁せざるを得ない」と話す。
周南市のあるGSは今月に2回、計8円上げて139円にした。「満タンではなく10リットルや千円分だけ注文する人が増えた」という。
島根、鳥取県にGSを展開する販売会社は、この2週間で各店の価格を平均4円上げ135〜141円にした。「据え置きは難しかった。卸値の先行きが読めない」と懸念する。
石油情報センター(東京)が28日発表した中国地方の26日時点のレギュラー1リットル当たりの平均価格は、137・4円で前週より1・5円上がった。137円を超えたのは2008年11月の第2週以来、約1年5カ月ぶり。
【写真説明】卸値の上昇を受けて今月に入り価格を上げたスタンド(広島市中区)
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