アメリカ軍普天間基地移設問題 5月4日に沖縄を訪問する鳩山首相の詳細が明らかに
普天間基地の移設をめぐって、来週、沖縄入りする鳩山首相。現地では、住民と意見交換を行う意向だというが、地元は複雑の思いだった。
春の陽気に誘われて、29日はハトのまねをするなど、ご機嫌な一面を見せる鳩山首相だが、「わたしは愚かな総理かもしれません」という発言をめぐり、動きがあった。
アメリカの新聞のコラムで、「愚か」を意味する「loopy(ルーピー)」と評された鳩山首相。
そのコラムニストが今度は、ルーピーの意味は「愚かではない」とする記事を出した。
ワシントン・ポストに、「言葉の意味は、現実から変にかけ離れた人」と掲載された。
一方、キャンプ・シュワブ沿岸部の修正案に加え、ヘリ部隊のうち、最大1,000人を徳之島に移転させるという普天間基地の分散案。
FNNは29日朝、28日に鳩山首相が最初に仁義を切った徳之島出身の徳田虎雄元衆院議員にインタビューを行った。
闘病のため、声が出せない徳田氏は、目の動きで伝えた。
記者が「鳩山首相の対応を、どのように感じますか?」と尋ねると、徳田氏は「鳩山首相のおっしゃっていることは正論ですが、短期間でその正論を実行するのには無理があると思います」と答えた。
「基地の受け入れは無理」と、表明した徳田氏。
徳之島町の高岡秀規町長は、「総理にお伝えする、ないし、官房長官に直接会って、米軍基地はいらないということですので、しっかり総理にお伝えする」と話した。
アメリカ側も、かねてから難色を示すなど、「徳之島案」には高いハードルがある。
28日夜、鳩山首相は、「沖縄の県民の皆さんと、直接お話を伺ってみたい」と述べた。
5月4日に、就任以来初めて沖縄を訪問する鳩山首相の詳細が明らかになった。
鳩山首相は、自衛隊機で沖縄入りし、戦地の跡などを回りたいという。
仲井真沖縄県知事と会談し、移設に向けて協力を求めるものとみられる。
28日、仲井真知事は「天下の総理大臣がお見えになるのに、『来ない方がいいですよ』というのはないですよ」と話した。
そして鳩山首相は、焦点の普天間基地、さらに移設先として検討しているキャンプ・シュワブも視察するという。
鳩山首相は、周辺住民との意見交換も行いたいというが、名護市民は「あの総理大臣が言いたい言葉は、だいたい想像ついていますから。絶対反対です。来てほしくない」と話した。
一方、これまで日米合意の現行案に賛成してきた地元住民からも、鳩山首相の訪問自体は歓迎するものの、代替施設推進協議会の許田正武氏は「できれば現行案。『埋め立て』を推進していきたい思いはずっとある」と話した。
新たに浮上した「くい打ち桟橋方式」では、「地元に仕事が回ってこないのでは」という見方もある。
29日、現職首相として9年ぶりにメーデーに参加した鳩山首相は、「ぜひ時計の針を、皆さんと一緒に、さらにさらに進めていく」と述べた。
(04/29 18:46)