建て替えのため閉場する歌舞伎座(東京都中央区)の「閉場式」が、30日正午と同午後4時の2回、同劇場で行われた。
閉場式では立ち役の尾上菊五郎さん、松本幸四郎さん、中村吉右衛門さんら8人の「都風流(みやこふうりゅう)」と、女形の坂東玉三郎さん、中村魁春(かいしゅん)さんら5人による「京鹿子娘道成寺(きょうがのこむすめどうじょうじ)」の舞踊2題が披露された。
その後は中村芝翫(しかん)さん、中村富十郎さん、坂田藤十郎さんの感謝の口上。芝翫さんは「歌舞伎座は閉場しますが、歌舞伎がなくなるわけではありません。この後もご愛顧くださいますようお願いします」と述べた。最後は幹部俳優約200人がひな壇に並んでの「手締式」で締めくくった。
同劇場は取り壊され、29階建てのオフィスビルと一体となった新劇場が、13年春に開場の予定。【小玉祥子】
毎日新聞 2010年4月30日 19時50分(最終更新 4月30日 21時27分)