小沢氏の政治資金問題、再び台風の目に(下)

 小沢幹事長の支援を受けている鳩山由紀夫首相の立場も、急激に揺らぐものとみられる。鳩山首相も政治資金報告書へ虚偽の記載を行ったという問題で検察の捜査を受け、本人は不起訴処分となったが、国民の視線は非常に冷たい。

 特に首相の母親が数年間にわたり、首相の秘書に10億円の政治資金を支援していたという事実を首相本人が知らなかったと主張したことに対して、日本国民の多くは信じられないという雰囲気だ。

 鳩山首相と小沢幹事長だけではなく、民主党自体も7月の参議院選挙を前にして、大きな打撃を受けることとなった。すぐにでも小沢幹事長の進退問題をめぐって、派閥間の大きな混乱に包まれる可能性が高いとみられる。

検察審査会

 検察の起訴・不起訴処分を審査し、適正かどうかを再び判断する機構。全国165カ所に設置されており、委員11人のうち6人の賛成で処分を決定する。1948年に導入されたが、強制力が付与されたのは2009年5月から。01年に兵庫県明石市で起きた歩道橋事故で子どもを含む11人が死亡した事件について、警備会社と警察の責任をめぐり、審査会が2度にわたり起訴と判断したにもかかわらず、検察が不起訴処分としたことがきっかけとなった。

東京=辛貞録(シン・ジョンロク)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

このページのトップに戻る