ニュース特報

2010年04月27日号

【奇妙な裁判】
郵便料金事件、本誌編集長の「障害者団体元代表、偽証明書は無罪判決」に対するコメント


●時事通信配信記事
 時事通信は27日、「障害者団体元代表、偽証明書は無罪=DM不正発送で罰金刑−郵便料金事件・大阪地裁」という見出しで次の記事を配信した。
 障害者割引郵便制度の悪用に絡み、厚生労働省に偽の証明書を発行させたなどとして、虚偽有印公文書作成・同行使と郵便法違反の罪に問われた自称障害者団体「凛(りん)の会」元代表倉沢邦夫被告(74)の判決公判が27日、大阪地裁で開かれた。横田信之裁判長は虚偽有印公文書作成・同行使罪は無罪とした上で、郵便法違反罪で罰金540万円(求刑懲役1年6月、罰金540万円)を言い渡した。
 偽証明書発行に関し、倉沢被告は厚労省元局長村木厚子被告(54)らと共謀したとされた。村木被告は無罪を主張。同被告の公判も同じ裁判体が審理しているため、共謀に関する判断が注目されていた。
 公判で倉沢被告側は「村木被告らと共謀しておらず、虚偽の文書とは考えなかった」と無罪を主張。一方、「証明書は村木被告から手渡された」と述べていた。

●本誌編集長のコメント
「これで村木局長の無罪は確実となった。検事の中には法律の解釈や証拠の分析を無意識に捜査側に有利なように曲げてしまう人がいる。これを見抜くのが決済官の役割であるのだが、これがあるべき姿になかった、ということだ。大昔の話だが、造船疑獄で佐藤栄作や池田勇人を起訴しても、無罪になった確率が高いという専門家が多い。指揮権発動され、事件が潰された歴史になっているが、実態は「ほっとしたのは検察側だった」のである。これから間違った起訴は無罪続出の時代となる。村木局長事件は優れた記者がいた時代でよかったと思う」

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