吉野家といえば牛丼だが、今回はラーメンを食べてみることにした。とはいっても中国の吉野家でだが、牛丼のイメージが定着している吉野家がどんなラーメンを作るのか気になるところ。さっそく中国某所の吉野家に出向き、ビーフとんこつラーメン(牛肉猪骨ラーメン16元)を注文。16元というと、日本円にして220円なので、中国の平均的な大衆食堂としては(量を考えると)やや高い料理である。

結論からいえば、「なんでコレを日本で売らないの!?」と思えるほど美味しかった! 月並みな味ではあるものの、この味のレベルならば日本で販売を始めればけっこう多くのファンがつくのではないだろうか。青梗菜(ちんげんさい)と粒コーン、わかめ、そして牛丼の肉がラーメンに盛られており、麺のかたさ、スープの濃厚さ、そして牛肉の歯ごたえと旨味が絶妙な味を演出している。

あまりの美味しさに、スープをすべて飲んでしまったほどだ。とんがった味ではないので特徴がないものの、ついついまた食べたくなる味をしているのである。特に麺のかたさは「日本人の職人が茹でているんじゃないか?」と思ってしまうほど、バツグンの硬度をしていた。ただし、牛丼よりも調理時間がかかるので完成までに5~6分ほどかかった。

もちろん日本では220円で出せないと思うし作る手間もかかるだろうが、もしこのラーメンを日本で販売したとすれば、不況の牛丼業界をもっと明るくしてくれる存在になるのではないだろうか。……牛丼業界を救うのがラーメンというのもおかしいかもしれないが、それほど美味しいという事である。

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