寂しい釜山モーターショー、外国車の姿なし(上)

 29日に開幕する釜山国際モーターショーが「内輪のイベント」に転落する危機を迎えている。輸入車業者の出展が2社にとどまり、韓国メーカーが発表する新車はわずか1モデル。業界関係者が市場のトレンドを確認する場としての機能も失ってしまっている。

 25日に中国・北京市の北京モーターショー会場で、韓国の輸入車業者は「釜山モーターショーは、中国の地方で開かれる670のモーターショーの一つ程度にしかすぎない」と嘆いた。同関係者は「釜山モーターショーを北京モーターショーと比較すること自体がナンセンスで、北京と1週間差の日程を組んだことは最初から間違いだった」と指摘した。

世界初公開、わずか1モデル

 釜山国際モーターショーは、北京モーターショーの開幕から1週間後の29日から5月10日までの日程で釜山市の見本市会場BEXCO(ベクスコ)で開かれる。しかし、「国際」という名前を冠するのが情けないほど国際イベントとは言い難い。現代自動車のアバンテの最新モデルが初公開される以外、韓国車の新車発表はなく、既存の自動車ショールームの寄せ集めにすぎないからだ。

 釜山モーターショーには、現代・起亜自動車、ルノーサムスン、GM大宇、双竜自動車など国内の完成車メーカー12社と海外からスバル、ロータスの2社の計14社が参加する。部品メーカーは国内137社と海外6カ国(ドイツ、米国、インドなど)のメーカーが出展する。

 しかし、モーターショーの見所となる新車は、現代自が今年8月に発売予定のアバンテ後続モデル(プロジェクト名MD)を初公開するのが唯一。起亜自は中型セダン「K5」をアジアで初公開するが、ニューヨーク・モーターショーで既に公開済みだ。GM大宇は今年下期に発売予定の準大型セダン(プロジェクト名Vs300)と来年発売予定の「オーランド」を今回のモーターショーで発表する予定だ。

 ただ、GM大宇の準大型セダンは既に中国で販売されているビュイック・ラクロスの一部改良モデルで、新車とは言い難い。オーランドも海外のモーターショーで既に数十回展示されている。

 ルノーサムスンは新型SM3の排気量2000cc仕様車を初公開するにとどまる。双竜自が公開するC200(プロジェクト名)は、昨年のソウル・モーターショーに出展されたものと同様だ。輸入車では日本のスバルが中型セダン「レガシー」とクロスオーバー車(CUV)の「アウトバック」、スポーツタイプ多目的車(SUV)の「フォレスター」を展示するが、これも新型モデルではなく、来月の本格販売開始を控えた宣伝の一環で展示されるにすぎない。

 2年前と比べても貧相だ。2008年の釜山国際モーターショーには、ベンツ、ミニ、BMW、アウディ、フォルクスワーゲン、ボルボ、ポルシェ、プジョー、ホンダ、日産(インフィニティ)、ジャガー、ランドローバー、ベントレー、トヨタ(レクサス)の計14ブランドが出展した。ただし、前回も新車発表がない「内輪のイベント」にすぎない点では同様だった。

 一方、23日に開幕した北京モーターショーは、展示面積、車種の面で世界最大規模を誇る。世界初公開は中国メーカーで75モデル、海外メーカーで14モデルの計89モデルに達する。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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