哨戒艦沈没:機雷探査船は鎮海基地に
先月26日に西海(黄海)ペンニョン島南西の沖合1.5マイル(約2.78キロ)地点で沈没した天安の船尾は、事故発生から49時間後に発見された。慶尚南道鎮海の海軍基地を出港した甕津など、730トン級の機雷探索船2隻は、現場に到着してから1時間後に、最初の爆発地点から北西に約183メートル離れた地点で船尾を発見した。この船尾部分からは、今月14日だけで36人の遺体が見つかった。甕津がもう少し早く現場に到着していれば、天安の船尾はもちろん、行方不明者ももう少し早く発見できたと悔やまれている。
今回の天安沈没事故で明らかになった本質的な問題の一つは、現在の機雷探索船の配備状況では、東西の海域に迅速に到着するのは現実的に難しいという点だ。鎮海から西海までは遠く、また機雷探索船の特性上、高速での航海は不可能なためだ。当時、機雷探索船は12ノットで航行し、38時間かけて現場に到着した。海軍関係者は「鎮海基地から西海までの航路は、韓国の海岸線全体のおよそ3分の2を占める。特に機雷探索船は一般の艦船に比べて速度が非常に遅いため、現場への到着時間が遅れてしまった」と述べた。
韓国海軍が保有する機雷探索船は、襄陽級(730トン)3隻と江景級(450トン)6隻の計9隻だ。これらはすべて海軍第5船団52戦隊に所属しており、鎮海基地を母港としている。機雷探索船は基本的に、戦時に敵が設置した機雷を探索し、除去するのが任務だ。そのため海軍によると、平時には西海=第2艦隊=や東海(日本海)=第1艦隊=には配備していないという。しかし非常事態に備え、機雷探索船の一部を西海と東海に循環配備させるべきという意見もある。かつては機雷探索船が、第1・2艦隊にそれぞれ1隻ずつ配備されたこともあったが、2008年以降は再び鎮海に集められたという。金泰栄(キム・テヨン)国防部長官は今月初めに行われた国会での答弁で、「普段から教育訓練を行う必要があるため、(1カ所に)集めておく方が効率的と判断した。(機雷探索船など)追加の戦力を確保できれば、(分散または循環配備を行うことも)検討したい」と述べた。
機雷探索船以外に、海軍が海中を詳しく探索できるだけの戦力を保有していない点も問題視されている。米国や日本が保有する哨戒(機雷の探索・除去)ヘリに関しては、予算が足りず2017年以降に延期されている。ある海軍関係者は、「天安の事故は1回も想定したことのない出来事だ。今回の事故をきっかけに、水中探索戦力の補完が議論されている」と語った。
張一鉉(チャン・イルヒョン)記者
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