望 〜都の空から
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【社会】「蒲田飛ばすな」 京急が品川―羽田直通案2010年4月29日 07時09分 羽田空港の本格的な国際化に合わせて都心から空港までの利便性向上を図るため、京浜急行電鉄が、五月十六日から品川−羽田空港駅間で京急蒲田駅(東京都大田区)を通過する直通列車を走らせる新ダイヤ案を区側に伝えていたことが分かった。同区は京急蒲田駅周辺の高架化や道路整備に約二百億円を負担しており、地元からは「蒲田飛ばしは許せない。区民への恩恵もない」と反発の声が上がっている。 同区間では現在、ピーク時には「エアポート快特」などを十分間隔で運行し、すべて京急蒲田駅に停車する。京急が先週、区側に示した新ダイヤ案では、同区間に新たにノンストップのエアポート快特を日中二十分間隔で走らせる。所要時間は約十六分。新ダイヤ案は関東運輸局に届けた。 京急蒲田駅はJR蒲田駅と並ぶ区内の主要駅。区役所に近く商店街もあり、区民の利用は多い。周辺の高架化(約六キロ)や道路整備は都の主体だが、事業費約千六百五十億円のうち区が約二百億円を負担する。上り線は五月十六日から高架化。下り線を含む全線高架化は二〇一二年度の予定だ。京急は全線高架化に伴い同区間での増発を検討している。 新ダイヤ案について区議や地元関係者は「京急は大田区をコケにした」と反発。「区内を素通りする京急線に(地方税の)法定外目的税をかけてはどうか」との批判も出る。しかし、区は「京急側から正式に新ダイヤが示されたわけではない」と交渉の余地を残し、京急側の翻意に期待をかけている。京急も「各方面と調整中であり、正式発表前なので」としてコメントを控えている。 羽田空港は十月に新滑走路と新国際線ターミナルビルが供用開始予定で、多くの国際線就航が期待される。 (東京新聞)
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