今日、東京オペラシティコンサートホールで行われた『第78回日本音楽コンクール受賞者発表演奏会』に行って来ました。
ピアノ部門優勝者の伊藤伸さん、2月25日に聴いた「ジャパンアカデミーフィルハーモニック」の団長でもある尾池亜美さんが出演するので楽しみでした。
会場は、ほぼ満席でした。
曲目:(2以降は、現田茂夫さん指揮/東京交響楽団。なお、コンサートマスターは高木和弘さん)
1.中辻小百合:消えていくオブジェ−北園克衛の詩による
(指揮:板倉康明さん、S:佐竹由美さん、Fl:斉藤光晴さん、hp:木村茉莉さん、Vc:宇田川元子さん、perc:和田光代さん、石崎陽子さん)
2.サンサーンス:ハバネラ 作品83(Vn:青木尚佳さん)
3.ショーソン:詩曲 作品25(Vn:尾池亜美さん)
4.モーツアルト:ピアノ協奏曲第23番イ長調 K.488 から第2楽章(P:伊藤伸さん)
(休憩)
5.デザンクロ:トランペットとオーケストラのための祈祷、呪詛と踊り(Tr:稲垣路子さん)
6.サラサーテ(ボルヌ・ベカバック編曲):カルメン幻想曲(Cl:田中香織さん)
7.プッチーニ:歌劇『マノン・レスコー』から「捨てられて、一人寂しく」
8.同:歌劇『蝶々夫人』から「ある晴れた日に」(以上、佐藤康子さん)
1は、作曲部門の中辻さんによる作品です。北園克衛(かつえ)さん(1902〜78)の詩集『ガラスの口髭』(1956年)収録の「消えていくオブジェ」に曲をつけたという声楽曲です。ソプラノ歌手の佐竹さんがそれを歌いながら曲が進んでいきました。斉藤さんをはじめ東京シンフォニエッタの皆さんは、真剣な眼差しで演奏をしていました。フルートの木村さんがピッコロを持ち換える場面があったり、打楽器の和田さんと石崎さんは、次から次へといろいろな楽器を忙しく動き回っていて大変そうでしたが、(メロディーパイプを振り回すなど)見ていて楽しかったです。去年、NHKのBSハイビジョンでも放送された時は、歌詞が全然聴き取れませんでしたが、今回の演奏会では、プログラムに歌詞が同封されていました。歌詞の「砂」や「星」をイメージした部分は、よくわかりました。
2の青木尚佳さんは、ロングトーンは安定感があり、速いパッセージは正確で、とても安定感がありました。とても高校生とは思えない落ち着きがあり、貫禄さえ感じられました。
3の尾池さんは、とてもダイナミックで音量が豊かな、オケにも負けない演奏でした。ロングトーンが多いスローなテンポの曲だったので、また機会があれば、速いパッセージがある曲を聴いてみたいです。
4の伊藤さんは、本来はサン=サーンスのピアノ協奏曲第5番「エジプト」を演奏する予定でしたが、残念ながら最近左手を怪我したので、曲目変更になりました。個人的には、モーツァルトが聴けたのでよかったです。哀愁漂う、1音1音丁寧なきめ細やか演奏でした。機会があれば、伊藤さんでこの曲を全曲聴いてみたいです。一日も早く回復することを願っています。
5の稲垣さんは、かなりクオリティの高い演奏だったと思います。低音から高音へ上昇するパッセージなどは、圧巻でした。女性でソロのトランペット奏者は珍しいと思うので、今後に期待したいです。
6は、個人的には大好きな歌劇『カルメン』(ビゼー作曲)からの名曲がメドレーで聴けます。「アラゴネーズ」「ハバネラ」「ジプシーの踊り」「闘牛士の歌」など、思わず口ずさみたくなりました。ヴァイオリンの曲としてお馴染みですが、単音楽器のクラリネットで演奏するというのは、大変な力量だと思います。演奏者の田中香織さんは、スイスの室内楽で活躍中のことで、ソリストとしても大いに演奏してほしいです。
7と8の佐藤康子さんは、すでにイタリアで舞台経験もあり、豊かな表情とともに、情感溢れる歌唱だったと思います。特に8は、全曲を歌っているところを見てみたくなりました。
受賞者の皆さん、あらためておめでとうございました!今後、いっそうのご活躍を願っています。現田さん、東響の皆さんとともに、素晴らしい演奏会をありがとうございました!
ピアノ部門優勝者の伊藤伸さん、2月25日に聴いた「ジャパンアカデミーフィルハーモニック」の団長でもある尾池亜美さんが出演するので楽しみでした。
会場は、ほぼ満席でした。
曲目:(2以降は、現田茂夫さん指揮/東京交響楽団。なお、コンサートマスターは高木和弘さん)
1.中辻小百合:消えていくオブジェ−北園克衛の詩による
(指揮:板倉康明さん、S:佐竹由美さん、Fl:斉藤光晴さん、hp:木村茉莉さん、Vc:宇田川元子さん、perc:和田光代さん、石崎陽子さん)
2.サンサーンス:ハバネラ 作品83(Vn:青木尚佳さん)
3.ショーソン:詩曲 作品25(Vn:尾池亜美さん)
4.モーツアルト:ピアノ協奏曲第23番イ長調 K.488 から第2楽章(P:伊藤伸さん)
(休憩)
5.デザンクロ:トランペットとオーケストラのための祈祷、呪詛と踊り(Tr:稲垣路子さん)
6.サラサーテ(ボルヌ・ベカバック編曲):カルメン幻想曲(Cl:田中香織さん)
7.プッチーニ:歌劇『マノン・レスコー』から「捨てられて、一人寂しく」
8.同:歌劇『蝶々夫人』から「ある晴れた日に」(以上、佐藤康子さん)
1は、作曲部門の中辻さんによる作品です。北園克衛(かつえ)さん(1902〜78)の詩集『ガラスの口髭』(1956年)収録の「消えていくオブジェ」に曲をつけたという声楽曲です。ソプラノ歌手の佐竹さんがそれを歌いながら曲が進んでいきました。斉藤さんをはじめ東京シンフォニエッタの皆さんは、真剣な眼差しで演奏をしていました。フルートの木村さんがピッコロを持ち換える場面があったり、打楽器の和田さんと石崎さんは、次から次へといろいろな楽器を忙しく動き回っていて大変そうでしたが、(メロディーパイプを振り回すなど)見ていて楽しかったです。去年、NHKのBSハイビジョンでも放送された時は、歌詞が全然聴き取れませんでしたが、今回の演奏会では、プログラムに歌詞が同封されていました。歌詞の「砂」や「星」をイメージした部分は、よくわかりました。
2の青木尚佳さんは、ロングトーンは安定感があり、速いパッセージは正確で、とても安定感がありました。とても高校生とは思えない落ち着きがあり、貫禄さえ感じられました。
3の尾池さんは、とてもダイナミックで音量が豊かな、オケにも負けない演奏でした。ロングトーンが多いスローなテンポの曲だったので、また機会があれば、速いパッセージがある曲を聴いてみたいです。
4の伊藤さんは、本来はサン=サーンスのピアノ協奏曲第5番「エジプト」を演奏する予定でしたが、残念ながら最近左手を怪我したので、曲目変更になりました。個人的には、モーツァルトが聴けたのでよかったです。哀愁漂う、1音1音丁寧なきめ細やか演奏でした。機会があれば、伊藤さんでこの曲を全曲聴いてみたいです。一日も早く回復することを願っています。
5の稲垣さんは、かなりクオリティの高い演奏だったと思います。低音から高音へ上昇するパッセージなどは、圧巻でした。女性でソロのトランペット奏者は珍しいと思うので、今後に期待したいです。
6は、個人的には大好きな歌劇『カルメン』(ビゼー作曲)からの名曲がメドレーで聴けます。「アラゴネーズ」「ハバネラ」「ジプシーの踊り」「闘牛士の歌」など、思わず口ずさみたくなりました。ヴァイオリンの曲としてお馴染みですが、単音楽器のクラリネットで演奏するというのは、大変な力量だと思います。演奏者の田中香織さんは、スイスの室内楽で活躍中のことで、ソリストとしても大いに演奏してほしいです。
7と8の佐藤康子さんは、すでにイタリアで舞台経験もあり、豊かな表情とともに、情感溢れる歌唱だったと思います。特に8は、全曲を歌っているところを見てみたくなりました。
受賞者の皆さん、あらためておめでとうございました!今後、いっそうのご活躍を願っています。現田さん、東響の皆さんとともに、素晴らしい演奏会をありがとうございました!
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