もんじゅ、ナトリウム検出器故障　５時間、漏えい監視できず（2010年4月27日午前10時28分）

　日本原子力研究開発機構は２７日、１４年５カ月ぶりの運転再開に向け準備を進めている高速増殖炉「もんじゅ」（福井県敦賀市）で、２次系Ａループのナトリウム漏えい検出器１台が故障し、保安規定で定めた運転上の制限を逸脱したと発表した。部品を交換して約５時間後に復帰したが、その間は漏えいが監視できない状態だった。

　原子力機構によると、２６日午後１１時５９分ごろ、原子炉補助建物内の２次冷却系ナトリウム漏えい検出器１台から故障を示す警報が発生。確認したところ、検出器の送風機のモーターが過熱により停止していた。ナトリウム漏れはなかった。

　２７日午前０時７分、漏えいの監視機能が停止したとして、保安規定の運転上の制限逸脱を宣言した。部品を交換して同５時２４分に復帰した。

　故障した検出器の送風機は、昨年５月に交換していた。原子力機構が詳しい原因を調べている。

　もんじゅをめぐっては西川知事が２６日、川端達夫文部科学相らとの３者協議で運転再開了承の意向を示したばかり。地元の意向を確認するため２７日午後には西川知事と河瀬一治敦賀市長の会談が予定されている。