◆報知新聞社後援 ワールドプレミアムボクシング ダブル世界戦 ▽WBC世界バンタム級 長谷川穂積─フェルナンド・モンティエル(30日、東京・日本武道館) 世界NO1リングアナが“ノーギャラ”で長谷川、西岡のコールを行う。米国が誇る名物リングアナのジミー・レノンJr.氏が、自ら志願してダブル世界戦のMCを行うことが27日、わかった。ラスベガス仕様で行われる世紀の一戦に長谷川は「いい試合ができると思う」と好ファイトを誓った。
海外の注目度の高さの裏付けだ。関係者によると、カード決定後にレノン氏側から「ぜひやらせてほしい」と逆オファーがあったという。これまで興行主の依頼を受けて長谷川、西岡の試合など国内の世界戦に登場しているが、本場のプロからの立候補は超異例。日本テレビの関係者も「今回は一銭も出していない。まずないこと」と“自腹”出演に驚きを隠せない。
マイク・タイソン全盛期のほとんどの試合でマイクを握ったレノン氏は「IT’S SHOW TIME!」の前口上が有名。世界一とも称され、マイケル・バッファー氏と並ぶ米国の2大アナだ。長谷川にとっては7回TKO勝ちした05年9月のV1戦以来となる。
チケットは前売り券が完売。この日の練習で約1キロ絞りきった長谷川は「ようさん売れていて注目度を感じる。いい試合ができると思う」と気合を入れた。ここ数試合で高まる世界的評価には「しょせん軽量級やから(まだ低い)」と王者。本場の美声をバックに行われる事実上の統一戦は、最強証明への一歩に過ぎないと分かっている。
◆国内のリングアナ 日本のプロボクシングで選手のコールを行うのは、リングアナのラインセンスを所持するJBC役員。プロは存在せず、世界戦でも手当はない。辰吉の世界戦などメーンアナとして活躍した中山喜治・JBC関西事務局長(61)は「世界戦はプロモーター次第。認められて声がかかる」と説明。海外のプロに依頼した場合は、興行主やテレビ局などが費用を負担する。
◆モンティエル友好的掛け合い ○…予備検診ではモンティエルと「グッドファイト」と掛け合う友好ムード。昨年9月に日本で会って以来の再会に長谷川は「印象は変わらない。(相手は)リラックスしていますね」と挑発は一切しなかった。5.2センチ身長が下回ったモンティエルは体重について「服を着て57キロ」と告白。リミットまで約3キロあるが「食事をきちんと取っているんだ。問題ない」と余裕を見せていた。