予備検診を受けるフェルナンド・モンティエルを見守る長谷川穂積(左)=後楽園ホール
「WBC世界バンタム級タイトルマッチ」(30日、日本武道館)
王者・長谷川穂積(真正)が“大物食い”で、ボクシング殿堂入りに前進する。27日、自身も殿堂入りしている世界的マッチメーカーのジョー小泉氏(63)が「3階級を制覇しているモンティエルを倒せば、将来的に殿堂入りする可能性も出てくる」と明言した。都内で行われた予備検診では、長谷川、ダブル世界戦に臨む王者・西岡利晃(帝拳)ら4選手はいずれも異常なしと診断された。
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「日本のエース」長谷川が、その名を世界にとどろかせる。V10のWBC王者と、3階級制覇のWBO王者との一戦は、世界中から大きな注目を集めている。ジョー小泉氏は「海外のファンは統一戦として見ているから、注目度が高い」と話した。
続けて「現時点でも長谷川の海外での評価は高いが、この一戦は将来的な評価にもつながる」とした。「実績では“誰に勝ったか”が大きい。モンティエルほど名前のある選手を倒せば、ボクシング殿堂入りする可能性も出てくる」と明言。すでに殿堂入りしている“先輩”からの心強いエールだった。
長谷川は「モンティエルが(世界的に)どのレベルの選手かは知らない。世界的評価よりも、どっちの方が強いのかってこと」と、目の前の敵を倒すことだけに集中。予備検診で顔を合わせたモンティエルと握手を交わし「グッドファイト」と好勝負を誓い合った。
世紀の一戦をクリアすれば、海外進出の夢も広がる。長谷川がビッグチャンスをものにする。
(2010年4月28日)