「入ったのは、たまたまです。風も逆だと思うんですけど」。2試合連続の4号2ラン。鳥谷らしく、冷静に分析した。
さらに悩み続けていた城島が、トンネルからようやく抜け出した。七回一死一、二塁。右腕高木の109キロカーブをフルスイングした。10日のヤクルト戦(甲子園)以来となる11試合ぶりの一発だ。
「もう、よかったとしか言いようがない。本塁打というより、Hランプをつけられてよかった。監督、コーチにもたくさん助言をもらっていたから、その期待というか、気持ちに応えられてよかった」
5番に座りながら打率は2割台に低迷。前日には真弓監督に打撃投手を務めてもらった背番号2が、結果を出した。三回無死二塁ではセーフティーで送りバント成功。日本球界では2003年9月13日のオリックス戦(ヤフーBB)以来となるプレーで勝利への執念をみせた。
そして、金本だ。八回先頭で代打登場すると、131キロフォークに反応し、バックスクリーン右へ。「使ってもらっている以上は結果を残さないとね。本当、素直にうれしいです」。代打では広島時代の1998年8月21日の巨人戦(対広島)以来となる一発で白星を決定づけた。九回にはブラゼルがソロ本塁打でダメ押し。この試合、阪神は4本塁打を放ち、ヤクルトを圧倒した。