日航　国内３０、国際１５路線を廃止

　会社更生手続き中の日本航空は２８日、新たな路線合理化計画を発表した。国内３０、国際１５の計４５路線を廃止し、運航を縮小してコスト削減を急ぐ。９月末から来年３月にかけて順次実施する。

　路線の廃止や縮小は更生計画案の柱となる。会社更生法を申請した１月には国内１７、国際１４路線を削減する案を示したが、主力銀行団は一層の合理化を要求。日航は再建を確実にするため廃止路線を上積みした。

　記者会見した稲盛和夫会長は「連日の会議で日航幹部の経営に対する意識が変わってきた」と指摘。国際線からは撤退せず、合理化による収益確保を目指す考えを強調した。日航は６月に更生計画を裁判所に提出するとしてきたが、路線見直しなどの影響で「若干遅れる可能性がある」（管財人）という。

　国内線では県営名古屋、広島西、丘珠（北海道）、奥尻（同）から撤退する。北海道の撤退２拠点に関しては、日航のグループ会社から事実上外れる「北海道エアシステム」が運航を続けるかどうか検討する。

　国際線は、成田とサンパウロ（ブラジル）、アムステルダム（オランダ）、ミラノ、ローマ（ともにイタリア）などを結ぶ７路線を廃止。中部発着はバンコク、広州（中国）の２路線、関西発着はグアム、香港、広州、北京など５路線の運航をやめる。成田―サンフランシスコも、羽田とサンフランシスコを結ぶ路線の開設が決まった段階で廃止する。

　人員削減では、３月５日から４月１６日まで実施した早期退職募集に約３６１０人が応募。目標の２７００人を大きく上回った。

（2010年4月28日20時08分  スポーツ報知）

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