【台北・大谷麻由美】台湾国防部は26日、中国海軍による遠洋軍事訓練で、2隻の潜水艦を含む10隻の中国艦隊が台湾東部を回り、台湾とフィリピンの間のバシー海峡を通過、南シナ海のスプラトリー(南沙)諸島周辺を移動していたことを確認した。趙世璋・国防部副部長が台湾立法院(国会)で明らかにした。
趙副部長は中国海軍の訓練を「定例の遠洋訓練」と分析しながら「この動きは日米両国への影響だけでなく、台湾東部の防衛にも脅威を与えている」と分析した。台湾ではこれまで大陸に近い西部を中心に防衛を強化しているが、2年前から、東部のミサイル配備についても検討を重ねてきたという。
毎日新聞 2010年4月27日 東京朝刊