乗用車内で覚醒(かくせい)剤を所持していたとして、覚せい剤取締法違反(所持)罪などに問われたロックバンド「JAYWALK」のボーカル、中村耕一被告(59)の初公判が28日、東京地裁(藤井敏明裁判官)で開かれた。中村被告は「間違いありません」と起訴内容を認めた。
検察側は「再犯の可能性があり、社会にも悪影響を与えた」として懲役2年を求刑。弁護側は執行猶予を求め、即日結審した。判決は5月12日。
検察側は論告などで「密売人の連絡先をせんべいに記載し、警察官から職務質問を受けそうになるとこれを食べて隠滅した」と、悪質性を指摘。弁護側は「本人は深く反省し、薬物治療施設に入って更生することを誓っている」と寛大な刑を求めた。
中村被告は被告人質問で、「覚醒剤は疲れがとれると聞いて、興味本位もあり、昨年の2、3月ごろから使い始めた。オブラートに包んだ覚醒剤を飲み込んで使っていたが、想像していたほどの効果はなかった」と話した。
起訴状によると、中村被告は3月9日、港区の路上に止めた乗用車内で覚醒剤約0・67グラムを所持したなどとされる。