チベット問題を考えようと飯能市市民会館で5月3日、映画「風の馬」の無料上映会が開かれる。亡命チベット人医師、西蔵ツワンさん(57)らでつくる「飯能、チベットを知る会」(小谷野良明会長)が主催する。
知る会は小谷野会長が昨年、東京・渋谷で上映された同映画を地元にも呼びたいと飯能高で同級生だった西蔵さんらと結成した。
映画は、報道規制が厳しいチベットのラサなどで監視の目をかいくぐり98年に撮影された。チベット人兄妹といとこを通し、中国政府の過酷な弾圧を真正面から表現している。
西蔵さんはインド亡命を経て13歳で来日。毛呂山町の中学から飯能高、埼玉医科大を経て医師になり、日本国籍も取得した。
在日中国人・チベット人友好協会会長を務め、中国に対話を通じ高度な自治を求める運動を展開している。西蔵さんは「チベットで何が起きているのかを考えるきっかけにしてほしい」と話している。
上映会には西蔵さんと女優、木内みどりさんのトークイベントも予定。開場は午後2時、同2時半上映。定員は先着順300人。問い合わせは小谷野さん(電話042・974・5320)。【内田達也】
毎日新聞 2010年4月28日 地方版