「キム・ヨナ株式会社」と朴智星独立の相違点

 韓国スポーツ界のトップスター、キム・ヨナと朴智星(パク・チソン)。韓国最高のマーケティング力を持つ二人は、よく似ているようだが少し違う道を歩んできた。

 朴智星はサッカー・ワールドカップ(W杯)ドイツ大会が終わった直後の2006年7月、所属していたFSコーポレーションに決別を宣言した。

 朴智星側は当時、「FSコーポレーションに代理人契約を更新しない旨は伝えてあった。円満解決のため交渉を続けてきたが、決裂したため解約を告げた」と話していた。

 その後、朴智星の父パク・ソンジョンさんが先頭に立ち設立したJSリミテッドが朴智星のマネジメントを手掛けることになった。JSリミテッドは朴智星個人を管理するための「株式会社・朴智星」だった。

 キム・ヨナが自身のマネジメント会社であるIBスポーツとの契約終了に伴い独立を進めたのとは違い、朴智星は当時、FSコーポレーションとの契約期間が残っていた。朴智星は05年1月1日付でFSコーポレーションと2年契約を結び、06年末に契約が終わることになっていた。

 朴智星側は契約違反による違約金を支払ってまで決別を決めた。もちろん、決別後は金銭的な問題を含め、激しい意見の対立があった。

 FSコーポレーションは朴智星側の決別宣言に対し、「06年末までは朴智星のCM契約やインタビューなど、こちらに独占的な権限がある」と反発した。また、朴智星と所属チーム・マンチェスター・ユナイテッドの契約更新交渉権はFSコーポレーションにあることを強調した。

 激しい攻防を繰り広げたFSコーポレーションは、契約違反に対し法的手続に踏み切った。だが、泥仕合になる可能性もあったこの問題は、双方が裁判所の和解調停を受け入れたことで円満に解決した。

ミン・チャンギ記者

スポーツ朝鮮/朝鮮日報日本語版

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