中国、今度はインド国境付近に大型ダム建設へ

 メコン川上流に大型ダムを建設し、下流諸国との摩擦を引き起こしている中国が、今度はインドに隣接する高地での大規模ダム建設を推進し、インドで緊張が高まっている。

 インドの日刊英字紙「ザ・タイムズ・オブ・インディア」によると、中国政府は、先ごろ北京を訪問したインドのS・M・クリシュナ外相に対し、「チベット自治区を流れるヤルンツァンポ川(インド名ブラマプトラ川)にダムを1基建設し、今後さらに4基を建設する計画」と伝えたという。ヤルンツァンポ川はヒマラヤ山脈北側のチベット自治区南部を東進し、中国とインドの領土紛争地域であるアルナーチャル・プラデーシュ州を経て、バングラデシュに入る。建設予定のダムのうち、ツァンム・ダムは海抜3260メートルで、世界で最も高い所に位置する。香港の日刊英字紙「サウスチャイナ・モーニングポスト」によると、5基のダムがすべて完成すれば、発電量は、世界最大の水力発電所である長江の山峡ダムを大幅に上回るという。これについてインドは、「ヒマラヤとインド北部地域の生態系バランスを破壊し、インドの水資源確保に悪影響を与えるだろう」と反発しているという。

香港=李恒洙(イ・ハンス)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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