国民年金、独名所「ソニーセンター」の購入を推進

国民年金提供
 世界4大年金基金の一つである韓国の国民年金が、ドイツ・ベルリンの観光名所「ソニーセンター」の購入に乗り出した。国民年金は25日、「ベルリンのポーツマス広場にあるソニーセンターの買収を目指している。買収額はおよそ8500億ウォン(約720億円)で、交渉はすでに最終段階に入った」と発表した。国民年金は現在、売り手のモーガンスタンレーファンド(MSREF)との交渉を行っており、5月中には最終契約にこぎ着けたいとしている。今回のソニーセンター買収計画は、昨年から国民年金が進めてきた海外不動産投資多角化戦略の一環だ。

 ソニーセンターは日本のソニーが欧州地域の本社ビルとして活用するため、2000年にベルリンのポツダム広場におよそ1兆1000億ウォン(現在のレートで約930億円、以下同じ)で建設した。現在もベルリンでは最大の総合文化センターで、地上10-25階、地下3-4階の八つのビルからなっている。その後、08年におよそ8800億ウォン(約745億円)でモーガンスタンレーなどの不動産投資業者に売却された。

 ドイツの世界的な建築家であるヘルムート・ヤーン氏が設計し、ビルを覆う巨大なドーム型のテントが富士山を連想させる。オフィス、映画館、博物館、ホテルなどがあり、世界有数の企業がオフィスを構えている。また、毎年ベルリン国際映画祭が開催され、国内外からおよそ800万人が訪れる、欧州で代表的な建物だ。

 国民年金側は「安定した家賃収入と、今後のドイツ不動産市場回復に伴う資産価値の上昇などが見込める」としている。

 国民年金は昨年来、世界有数のビルを相次いで購入た。昨年は英国ロンドンの中心街にあるHSBC本社ビルを1兆5000億ウォン(約1270億円)で購入し、今年に入ってからはオーストラリア・シドニーにある44階建てのオフィスビルや、ロンドンのガトウィック空港の株を買収した。

全洙竜(チョン・スヨン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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