日本産ビールが韓国市場を席巻(下)
ウイスキー輸入額の増加はやや異例ともいえる。ウイスキー輸入額は02-03年をピークに減少傾向を示していたからだ。特に最近では焼酎と割った爆弾酒(「爆弾酒」はウイスキーのビール割り。そのウイスキーを焼酎に換えたもの)が流行し、ウイスキーの消費量が相対的に減っていたと分析されていた。
しかしこれはウイスキーとの爆弾酒が流行したわけではなく、ウイスキーに対する舌が肥えたということ。輸入量の増加率は前年同期比で5%増にすぎなかった。ところが輸入額は40%増加した。つまり1本当たりの単価が上昇したといえる。
ある業界関係者は「輸入されるウイスキーのレベルがこれまでに比べ高級化してきている」と説明した。例えば、12年物よりも17年物の輸入量が増加しているということ。これまで韓国ではあまり売れなかったモルトウイスキーも、ここにきて輸入量が増加しているという。
モルトウイスキーは大麦麦芽だけを原料とするもので、一般のウイスキーに比べ価格が2割ほど割高だ。人気筋はマッカランやグレンフィデック。
バランタインなどの一般ウイスキーに重点を置いていたペルノッド・リカード・コリアが慌ててモルトウイスキーを輸入しているほどだ。またウォン安が進んだ昨年、業者が在庫確保に奔走したことも作用した。
ウイスキーの飲み方も変わったという。これまでウイスキーの消費はその80%がスナックやナイトクラブだったが、最近はウイスキーを味わうためだけの店も生まれているとのことだ。
一方、輸出ではマッコリの伸びが著しかった。マッコリの今年1-3月期の輸出額は344万ドル(約3億2000万円)と前年に比べ3.7倍増加した。このうちの80%は日本向けだった。焼酎の輸出も多少増加した。
酒類における韓日の貿易収支は韓国が黒字だ。日本に対する今年1-3月期の焼酎・マッコリ輸出額は1731万ドル(約16億円)だった。これに対して日本からのビール・日本酒の輸入額は590万ドル(約5億4000万円)だった。理由については、焼酎の輸出が堅実に伸びているからとされている。
チョン・ソンジン記者
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