釜山で今、「野球熱」生かしたマーケティングが盛ん(上)

 「野球の都市」釜山で、「野球を取り入れたマーケティング」が脚光を浴びている。今季、ロッテ・ジャイアンツは開幕ダッシュには失敗したが、「釜山カルメギ(かもめの意、主にロッテファンを差す)」の野球熱を生かしたマーケティング活動は、大きな盛り上がりを見せている。

 「野生野死ムッパンゴル」「The わたしはカルメギ HOF、Forever Giants」「ジャイアント食肉生肉」。釜山市東莱区にある社稷野球場の周辺には、野球にちなんだ名前の焼き肉店や飲み屋が数多く立ち並び、多くの人気を集めている。野球に生きて野球に死ぬという名前の炭火焼きの専門店「野生野死ムッパンゴル」。店内には、バットやボールのほか、キム・スングァン選手やイム・ギョンワン選手らのユニホームも飾られている。

 「ジャイアント食肉生肉」などは、野球場周辺という立地をうまく利用してネーミングしたケースだ。このほかにも、海雲台、広安里、水営、楊亭などにチェーン店を構える「コ・ソンボム練炭カルビ」や「無限ユッケ」も、野球をコンセプトにインテリアをコーディネートするなど、地域の「野球人気」を十分に活用している。

地元企業のS&Tモータースが先月27日、釜山市の社稷野球場で行われたプロ野球の開幕戦で、新製品をアピールするため「福引き」イベントを開催した。

 釜山・慶南地域を地元とする「S&Tモータース」は先月27日、社稷野球場で行われたプロ野球の開幕戦で、国内最大の排気量を誇る700ccクルーザータイプのオートバイ「ST7」の宣伝イベントとして、入場者を対象に「福引き」を行った。また同社は、ロッテデパートの光復、東莱、本店の3店舗で、3月中旬から下旬にかけ、同バイクの展示会も行った。S&Tモータース側は、「この地域は野球熱が非常に高い。これを新製品と関連付けることで、地域の消費者を呼び込むことができればと思う」と話した。

 ロッテデパートは、昨年3月のオープン以来、ライバルとして頭角を現している新世界デパート「センタムシティー店」との競争に、系列会社ともいえる「ロッテ・ジャイアンツ」をフル活用している。昨年末にオープンしたロッテデパート光復店の前には最近、李大浩(イ・デホ)選手の「大型キャラクター風船」が設置された。「ロッテ・ジャイアンツの今季優勝を心より祈願します」をキャッチフレーズに、顧客との密接な関係を築こうとする戦略だ。このキャラクター風船は、ロッテ・プレミアムアウレット金海店にも今月末まで展示される予定だ。

 また、釜山銀行の「野球マーケティング」は長い歴史を持っている。今年も今月8日、ロッテ・ジャイアンツとLGツインズの試合に先立ち、恵まれない子どもたちへの寄付を目的とする「BS釜山銀行ラブポイント積み立て協約式」を行った。

写真:プロ野球ブームを生かしたマーケティングを展開するロッテデパートが、ロッテ・ジャイアンツの今季優勝を祈願し、李大浩(イ・デホ)選手の「大型風船」をロッテデパート光復店前に設置した。このキャラクター風船は、ロッテ・プレミアムアウトレット金海店でも今月末まで展示される。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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