鳩山首相ミエミエの“工作”　徳之島に影響力ある大物と面会

　鳩山由紀夫首相は２８日午前、米軍普天間飛行場（沖縄県宜野湾市）移設問題で、移設先として模索する鹿児島県・徳之島に影響力を持つとされる徳田虎雄元衆院議員と都内で面会する。

　表向きは療養中の徳田氏への見舞いだが、徳之島移設への協力を要請するとみられる。ただ徳之島案は米側が拒否しているのに加え、周辺によると徳田氏も否定的だという。面会は「いろいろと手だてを使い追求したが、駄目だった」と、徳之島案断念に向けたセレモニーとの見方も出ている。

　政府内ではキャンプ・シュワブ沿岸部（沖縄県名護市辺野古）を埋め立てる現行計画を修正し、沖合の浅瀬に、くい打ち桟橋（ＱＩＰ）方式で代替施設を建設する案が急浮上。この場合、徳之島へのヘリコプター部隊の一部訓練移転も検討する。

　首相は今月２日、関係閣僚に「全力で徳之島を追求したい」と指示した。しかしその後、沖縄本島に駐留する地上部隊との一体運用の必要性を理由に米側が拒否。地元３町長も反対を表明し、徳之島案実現の可能性は見えていない。

　徳田氏は徳之島出身で同島を選挙区として衆院当選４回を果たした。

[ 2010年04月28日 08:02 ]