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広島県教組側の敗訴確定 校長自殺の報告書訴訟
2003年に民間出身の広島県尾道市立高須小学校の校長=当時(56)=が自殺したことを受けた県と市の調査報告書の内容が、県教職員組合への名誉棄損に当たるかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第3小法廷は27日、名誉棄損の損害賠償として県と市に計154万円の支払いを命じた二審判決を破棄、県教組側の請求を退けた。 県教組側の逆転敗訴が確定。二審判決は154万円とは別に、教諭が不当配転されたとして県と市に計66万円の支払いを命じており、この部分は維持された。 那須弘平裁判長は、名誉棄損の成否について「報告書の内容の大半は、県教組側の社会的評価を低下させる内容とは評価できない」と指摘した。 07年4月の一審広島地裁判決は請求を退けたが、08年10月の二審広島高裁判決は「報告書の内容は、教職員との対立が自殺の主因との印象を抱かせる」と認定していた。 二審判決によると、校長は03年3月に校内で自殺。県と市は同5月に「学校運営上の課題に苦悩していた」などとする報告書を公表した。 名誉棄損を訴えていたのは県教組のほか、県教組尾道支区の執行委員長だった教諭。
2010年04月27日火曜日
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