時効制度の見直しを含む刑事訴訟法などの改正案が、27日午後に衆議院で可決・成立します。最高刑が「死刑」となる殺人や強盗殺人については、現在の25年の時効は廃止されます。2000年に起きた世田谷一家殺害事件など未解決事件にもさかのぼって適用されます。
2000年12月、東京・世田谷区の住宅で、宮沢みきおさんら家族4人が殺害されているのが見つかりました。事件から10年、犯人の逮捕には至っていません。
宮沢みきおさんの父・良行さん:「どうしてこうなったのか(殺害されたのか)知りたい」
未解決のままの事件、迫りくる時効。みきおさんの父・良行さんは、ほかの事件の遺族らとともに時効の撤廃を訴えるようになりました。遺族らが声を上げてから1年。時効制度の見直しは急加速していきました。今回の見直し案では、殺人など法定刑の最高が死刑の罪については時効を廃止し、それ以外の人を死なせた罪については時効を2倍としています。
宮沢みきおさんの父・良行さん:「少なくとも、殺人というような犯罪が減るんじゃないだろうか。これからの人たちに、平和をもたらすことになるのではないか」
15年前に岡山県で起きた岡山・倉敷市夫婦殺害事件は、28日の午前0時に時効を迎えるはずでした。27日に法案が成立、施行されれば、捜査は続くことになります。被害者夫婦の頭部は切断され、今も見つかっていません。
殺害された角南晴彦さんの親戚:「(時効で)うやむやで終わるより、やっぱり真実が聞きたい」